現在発売中のネットワークレシーバーの多くは、
ネットから音楽配信サービスを利用したり
スマホ音源をワイヤレスで再生できたりします。
しかしPCオーディオのような設定が苦手で、
ネット知識にうとい方だと
上手く再生できないこともありますよね。
それを “HEOSテクノロジー” で、
容易にかつ高音質で再生可能にした
レシーバーがあるんです。
それが
「DENON RCD-N10」です。
今回はこのRCD-N10でどのように
ネットワーク再生を容易に楽しめるのか、
ユーザーの口コミ・レビューを基に検証し、
評価してみたいと思います。
DENON RCD-N10の特徴とHEOSテクノロジーとは?
まずはメーカー提供の動画で、
RCD-N10のイメージを掴んでみて下さい。
動画ではブックシェルフスピーカーSC-N10も登場、
RCD-N10と同梱のミニコンポと勘違いしそうですが、
実際にはSC-N10は別売りです。
あくまでRCD-N10は単体の
レシーバーとして販売されているので、
注意しないといけません。
さてRCD-N10の特徴は、
前述のようにHEOS(ヒオス)と言う
アプリに対応していることです。
これはデノンとマランツが
開発して提唱している、
ワイヤレスオーディオテクノロジー。
最近のネットワークレシーバーは
どのメーカーの製品もスマホ音源を
Bluetoothで再生できます。
またAWA・Sporty・Amazon Musicなどの
音楽ストリーミングサービスを、
有償で楽しむこともできるでしょう。
しかしこれら
ネットワークを構築するための設定は、
インターネットに詳しい人でないと
意外に難しいものですよね?
またBluetoothで音楽を聴いている時に
電話が掛かって来ると、音楽が中断して
着信音がレシーバーのスピーカーから
鳴り出してしまいます。
音質も有線でつなぐのとは違い
Bluetoothを介すると、ステレオじゃなく
モノラルになって悪くなるのが弱点です。
操作にタイムラグが生じることに、
不満を感じている方もいるでしょう。
これをHEOSでまとめて操作すると
設定は容易になるし、
音質もちゃんとステレオになって
向上するんです。
電話が鳴っても
音楽が中断することはありません。
HEOSはハイレゾ音源の再生も可能なので、
設定の困難さでPCオーディオを諦めていた方も
RCD-N10を使えば簡単に実現する訳です。
本機はAVアンプと違うジャンルのアンプですが、
TVの外部アンプとしても使え、
光デジタル端子で接続すればTV側のリモコンで
電源のON/OFFが可能になります。
サブウーファー端子もあり、
ここにサブウーファーをつないで
2.1chホームシアターを
構築することもできますよ。
本体は幅が280㎜しかない小型サイズながら、
クラスDアンプを採用のデジタルアンプ。
65W+65W(4Ω 1kHz)ものパワーがあり、
低音が充実した音質で迫力があります。
さらにAmazon Alexaに対応しており、
呼び掛けるとAmazon Musicから
好きな曲を鳴らせる機能もあります。
一方でFM/AMチューナーや
CDデッキも内蔵していることで、
以前のミニコンポのように使えるなど
魅力満載の仕様なんですね。
では実際の使い心地や音質は
どんなものでしょうか。
すでにユーザーとなっている
皆さんの口コミやレビューを集めたので、
覗いてみることにしましょう。
その後で私が本機の
評価をしたいと思います。
DENON RCD-N10のユーザー 口コミ・レビュー
★「購入の決め手は、現在、家のスマートホーム化を進めており、内蔵されているHEOSがアレクサ対応だったため。白がベースのリビングにデザインがマッチしたため。マランツのM-CR612と悩んだが、価格でDENONを選んだ。操作性は特に難しく感じなかった。強いてあげるなら、Wi-Fi設定のパスワードを入力する際のリモコン操作が面倒だったが、有線LANなら問題ないと思う。リモコンのレスポンスも良い。スピーカーはDALIのSPCTOR1だ。初心者なので詳しいことはわからないが、この音質の良さにはびっくりした。良かったことはアレクサアプリで優先スピーカーをDENONに設定することで、”アレクサ サカナクション流して” と言うだけでスマートスピーカーではなく、DENONの方から音楽が流れる。最高!」
★「全体的にバランスが良く、ALACやAir Playに対応している点が気に入った。操作性に関してボリュームがつまみでなくタッチ式なのが不便だ。音質はミニコンポとしてはとても良く、中低音が綺麗に出て低音の迫力もそこそこある。」
★「CD-TEXTを表示できない。プリセットしたFM/AM放送局名を入力できない。イコライザーが陳腐。使いづらいボタン。インターネットラジオ不要。radikoが欲しい。等不満があるが、今どきのミニコンポというジャンルはこういうものなのかな?手持ちのJBLのスピーカーとの相性が良いのか?好みの音が出ているので、上記の不満はチャラになった。」
★「音質はそれなりにいいと思う。音質は上を見ればもっと高額なやつがあるからね。それよりも強調したいのは、ネットワーク関連やBluetoothの幅広さやAir Play2とHEOSが使いやすい!!!うちではPC・iPad・iPhone6S・Astell&kern Ak100Ⅱなどと連携して音楽を楽しめている。そしてAmazon Musicなどとつないで楽しんで音楽ライフが広がっている。CDは正直、もうほとんど使わないからいらないかな?と思うが、ないよりはある方がいいのかな?」
DENON RCD-N10の評価
RCD-N10は大きさからするとまさに
ミニコンポのレシーバーそのものですが、
価格からすれば立派なオーディオコンポに
属すると言えるでしょう。
それだけに見た目に高級感ある仕上がりで、
各機能の操作性も悪くはありません。
本機の目玉は、やはり何と言っても
“HEOSテクノロジー” にあると思います。
ハイレゾ再生はもちろん
定額料金(いわゆるサブスク)で楽しめる、
ストリーミングサービスへの対応や設定が、
スマホのHEOSアプリで簡単に行えるのです。
PCオーディオをやってみたいけど
複雑な機器の接続や設定で断念していた方が、
本機を使うことで、
今後は容易に楽しむことができます。
ただHEOSそのものは優秀なのに、
まだ機器に採用されているのが
デノンとマランツのモデルだけで、
まだ一般的には普及していません。
今後もっとアピールして認知度を高め、
搭載モデルを増やして行くのが課題でしょう。
実際のところ、量販店で操作してみないと
良さが分かりにくいのが惜しいと思います。
しかしHEOSの魅力が良く理解できなくとも
本機を一般のステレオレシーバーとして、
充分なパワーと低重心な音質で
好感度の高いモデルであるのは確か。
難しいことは分からなくても
普段はFM放送やCDを楽しむだけで、
音質に魅力を感じる方は多いでしょう。
背面を見るとそれ程拡張性は高くないですが、
光デジタル入力端子が付いているのは
地味ながら面白い装備だとも言えますね。
同じく光デジタル出力端子を備えたTVと組んで
本機の基本操作をTV側のリモコンでできるのは、
誰でも非常に便利な機能と感じるハズです。
大げさにホームシアターを構築しなくても、
本機と2本のスピーカーがあれば
簡易的に高音質のシアターシステムが
誕生するんですからね。
今時スピーカー端子がバナナプラグに
対応していないと言う批判もありますが、
ケーブルをワンプッシュで接続できるので、
これはこれで悪くないと思います。
ペアにしたいスピーカーはデノンとしては
同社のSC-N10を推奨していますが、
もう少し予算を組んで上級のSC-M41を選ぶと、
もっと迫力のある音質で楽しめるでしょう。
同じように迫力を求めるなら、
JBL STAGE A130も良い選択になりますね。
落ちついた上品な音にしたいなら、
DALI OBERON1もありだと思います。
また本格的なピュアオーディオを極める際は
本機を選ぶのではなく、
プリメインアンプの方をおすすめします。
でも気軽にストリーミングサービスを利用し、
1日中良い音を聴いていたい願望が強いなら、
RCD-N10の方を選んで良かったと
思うのではないでしょうか。
または
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