『Bluetoothって音質が悪いの?』そもそもの原理とWi-Fiとの違いについて述べよう

 

Bluetoothイヤホン(ヘッドホン)Bluetoothスピーカーなど、オーディオコンポの世界でも、無線でつながる機器が増えています。

これらは、機器同士の接続に邪魔なケーブルを使わないため、非常に便利ですね。

 

その良さは、当ブログでも何度か記事に書いた通りです。

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ところが一方では、Bluetoothは音質が悪いなんて声も聞かれます。

正直なところ私は、実際に使ってみて音が悪いとは感じないのですが、本当のところはどうなんでしょうか?

そんな訳で、今回はこの真偽を明らかにしてみたいと思います。




 

Bluetoothのそもそもの原理とは?

まず知っていただきたいのは、Bluetoothはオープンソース化しているのではなく、その技術はBluetooth SIGと言う団体によって守られています。

元々はスウェーデンの通信機器メーカー、エリクソン社によって1994年に開発された、比較的新しいテクノロジーなんですね。

 

 

原理としては基本的に、送信側と受信側と1対1で通信するシステムとなっていて、それぞれの機器のチップ同士がペアリング(リンク)できれば、通信が可能となるもの。

初期の技術では、PCのマウスやキーボードを制御する程度でしたが、今では音声データを相互に送受信できるまでになっており、考えてみたらこれ凄いことなんですよね。

 

現在私は、自分のコンポにBluetooth機能はなく、PCやスマホにイヤホンを接続して、ネットラジオやYouTubeミュージックを楽しんでいます。

私の感覚では、スマホで聴くネットラジオがお気に入りで、イヤホンの音質はこれはこれで十分だと思っています。

 

 

ですが2024年の現在でも、Bluetoothは音が悪いと言われることがあるんですね。

これはどうしてなんでしょうか?

その根拠を次の頁で述べてみましょう。

 

Bluetoothは音質が悪いと言われる根拠とは?

 

 

前頁で述べたように、BluetoothはPCのデバイスであるキーボードやマウスを、無線で接続するために開発されたものでした。

それを、オーディオ機器同士の接続にも使えないかとの発想で、イヤホンなどに応用されるようになったのです。

 

ところが最初のところは、簡単に良い音質を実現できた訳ではありません。

Bluetoothにはデータを伝達する、コーデックと呼ばれる圧縮方法が取られています。

当初は技術が低く、高圧縮のSBC方式が主流でした。

 

 

データを圧縮することは、オーディオ的には、音質を低下させることにつながります。

つまりそれが元で、Bluetoothで無線接続したイヤホンやスピーカーは音が悪い、と言う定説が現在も続いているんですね。

 

しかしその後、Bluetooth 1からBluetooth 5まで技術は発達し、コーデックもSBCからAAC・aptXへと進んで、低圧縮化で高音質が実現しました。

最新のコーデックはLDAC(エルダック)と呼ばれるもので、これだとハイレゾに近い高音質が得られます。

 

 

私がスマホで使っているイヤホンは、SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSですが、これはLDACに対応するモデルです。

ただ使っているスマホはiPhoneSEのため、AACの音質しか得られませんが、私的にはこれで十分な音質だと感じていますよ。

 

BluetoothとWi-Fiの音質的な違いとは?

 

 

Bluetoothと似たものにWi-Fiがあります。

Wi-Fiにはデータ伝送が速く、しかも1度に大量に送れるメリットがあります。

 

音声データも圧縮せずに送れることで、圧縮を伴うBluetoothと比べれば、当然のように音は良いです。

Bluetoothでは不可能なハイレゾデータも、Wi-Fiでは送れますからね。

 

 

じゃあオーディオには、常にこちらの方を使った方が良いんじゃないかと、あなたは思うかも知れません。

ところが、Wi-Fiは性能が良い代わりに、Bluetoothのような小回りが利かないのです。

 

Wi-Fiはルーターを介することが多く、接続に失敗しやすいのに対し、Bluetoothは基本的に機器と機器1対1の接続なのでペアリングが簡単。

しかも消費電力が小さいことで、バッテリーでの駆動でも長時間の使用が可能。

Wi-Fiは無事につながったとしても消費電力が大きく、バッテリー駆動では長時間の使用に耐えられないんです。

 

ただ無線で届く距離が、野外だと100mから300mくらいあるものが、Bluetoothはせいぜい10mまでとなってしまいます。

でもオーディオ機器同志の接続には、10mもあれば十分足りるので問題はない。

 

 

さらにLDACは確かに高音質ですが、無線が切れやすいリスクがあるので、今のところこのコーデックは主流ではありません。

ですが、音質も小型のシステムで運用するなら、AACでもまずまず満足できるでしょう。

 

結局、バッテリー駆動でもイヤホンやヘッドホン、小型スピーカーなら野外の使用にも便利なことで、トータルでBluetoothの方が利便性の点で有利と言う訳なんです。

そして、今後LDACが切れやすいリスクから逃れ省エネ化も進めば、きっとこちらの需要はもっと高まることでしょう。

 

まとめ(結論)

 

 

今回はBluetoothは音質が悪いのか?と言うことについてお話ししました。

長距離・大容量伝送に不利な無線技術であることは確かですが、現状コーデックがAACやaptXであれば、かなり高音質であることは間違いありません。

これが、Wi-Fiならさらに高音質が望めるものの、接続に手間が掛かって消費電力も多いことを考えるとバッテリー駆動では無理があり、特にポータブルな利用では選択肢としては前者の方が有利なことがお分かりでしょう。

 

 

そもそも、限りなく音質にこだわるオーディオマニアからすれば、Wi-Fiでも満足するとは思えず、きっとデジタルであっても有線接続しか認めないことでしょうね。

これからも無線接続が改良を続け、利便性が高まり高音質化が進めば、携帯電話が固定電話を駆逐したように、オーディオでもWi-FiBluetoothでの無線接続が、当たり前になる日が来るかも知れませんよ。

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