『オーディオテクニカ AT-SP3X』レビュー:Bluetoothスピーカーで据え置き型を求めるなら良い選択肢の1つだ

 

イヤホンやヘッドホンを卒業して、スケールある音をスピーカーで聴いてみたい音楽ファンも多いと思います。

だけど、アンプを中心にコンポを組むのは難しそうだし、面倒だと感じている向きもあるんじゃないでしょうか。

 

そんな中で、手軽に接続できて人気になっているのが、ポータブルBluetoothスピーカーですね。

確かにその通りですが、しかし、いつもデスクトップ上で聴くだけの用途なら、面倒に感じるのは充電でしょう。

 

しかも、ポータブルタイプはボディが一体化していることで、ステレオ仕様でも立体感があまり感じられません。

そんな音の悩みに応えてくれるのが、ズバリ、据え置き型Bluetoothスピーカーです。

 

で、今年(2024年)になり登場したおすすめモデルに、「オーディオテクニカ AT-SP3X」があります。

今回はこのAT-SP3Xにスポットを当て、ユーザーレビューも交え、その魅力に迫ってみたいと思います。




 

Bluetoothスピーカー据え置き型とポータブル型の違い

 

 

まず、同じBluetoothを搭載したスピーカーで、据え置き型とポータブル型の共通点としては、どちらもアンプを内蔵したアクティブスピーカーであること。

オーディオコンポで中核となる、アンプ(主にプリメインアンプ)を必要としないので、直接ワイヤレスでつないで音源を再生できるんですね。

 

そのため、オーディオケーブル(RCAケーブル)やスピーカーケーブルがなく、デスク周りがスッキリします。

これが何と言っても、最大のメリットなんですよね。

 

で、ポータブル型は本当に何もケーブルがないことで、持ち運びがラクで、野外に持って出ることも可能です。

電源に、バッテリーを内蔵していることでそれを可能にしているのですが、その代わり冒頭で述べたように、たびたび充電しないといけません。

 

それからポータブルを意識することで、左右のチャンネルが同じ箱から聞こえて来るため、どうしてもセパレーションが悪くステレオ感が不足します。

その点、据え置き型は一般のオーディオスピーカーと同じスタイルで、左右にボディが分かれていますから、ステレオ感が優れています。

オーディオコンポに、近い音質が得られやすい訳です。

 

電源は据え置き専用となることで、100V AC電源を使いますから、充電する手間がいりませんよね。

ただしそのためのケーブルは必要となりますから、ポータブル型ほどデスク上がスッキリしません。

 

 

ですが普段からデスクでPCやスマホ、Bluetoothレコードプレーヤー用として使うのであれば、こちらの方が利便性が高いです。

なので、オーディオコンポ的に使いたいあなただったら、この据え置き型のBluetoothスピーカーをおすすめしましょう。

 

AT-SP3Xの特徴とは?

 

 

AT-SP3Xは、76㎜径ウーファーと27㎜径ツイーターのバスレフ2ウェイで、正面から見て右側のスピーカーにアンプと操作部を内蔵しています。

電源はボリューム上のボタンを押すことで入り、さらに再び押すことで、ワイヤレスと有線を切り替えるもの。

 

 

入力はBluetoothのほか、RCA端子を使った有線が一系統のみで、光ケーブルなど有線のデジタル入力はありません。

その代わりBluetoothはマルチポイントに対応し、1つをPC、もう1つをスマホと言うように使い分けが可能です。

 

出力は総合で30W、再生可能な周波数帯域は55~20.000Hzですから、ハイレゾ再生はできませんね。

また、Bluetoothの通信方式はVer.5.3に準拠した最新のものですが、対応のコーデックは最も低音質のSBCと言うことで、ここは何とも残念なところ。

しかもバス・トレブルの音質調整もなく、はたして200x125x136㎜の小型エンクロージャーで低音再生ができるのか、心配になって来ます。

 

しかし、本機はDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)を内蔵。

DSPを説明するとややこしいので省略しますが、簡単に述べると、これを搭載することで、全域に渡りふっくらとダイナミックな音質になる効果が生まれるんです。

そして、オーディオテクニカではこのDSPをチューニング、アナログ的な音で鳴るようにしたそうですよ。

 

 

さらに背面に付けたバスレフダクトと相まって、インパクトのある低音を生み出すことができたとのこと。

このために、敢えてトーンコントロールを搭載しなかったのかも知れませんね。

 

イージーな扱いで良い音が楽しめるように、シンプルな構成にしたことも本機の特徴と言えるでしょう。

では実際にどんな音で鳴るのか、他機とも比較したユーザー動画がありますので、ご覧いただきましょう。

 


協力 ボルマサさん

 

いかがでしたか。

録音された音なので正確な音質は分かりませんが、大きさの割に、ダイナミックな音で鳴ることは感じられたのでは?

 

それでは次に、他のユーザーの皆さんは、本機にどんな印象を受けたのでしょうか。

いくつかレビューを集めましたので、次の頁をご覧になってみて下さい。

 

AT-SP3Xのユーザーレビュー

 

★「小さいのにちゃんと低音が出て驚いた。スペックの周波数特性55Hzからと言うのは嘘じゃないようだ。サブウーファーを買うつもりはなかったので嬉しい。時々高音が荒いと感じたりするが、大体満足している。ブルートゥース接続も簡単かつ素早かったし、全体的に価格だけのことはあると思う。」

★「本当にコンパクトで、本棚やラックにポンと置けてしまえるサイズ感だ。有線もあるが、BluetoothでスマホやPCに簡単に接続できた。肝心の音質は、コンパクトなものにしてはかなり良い音質に思う。流石にウーファーとかそういうものには劣るが、下手なコンパクトスピーカーよりはかなり良い音質だと思う。」

★「良かった点:音質が良い。シンプルで設置簡単。シンプル操作。ホワイトノイズはほぼなし。マルチペアリング。イマイチな点:バス/トレブルの調整がない。Φ3.5ジャックがない。USB-AUDIO、DAC機能がない。音量調整が無段階ではない。無線接続時曲の出だしが切れる。」

★「オーディオテクニカさんだけあって音はとても良い。Bluetooth接続ではパソコンやスマートフォンから簡単にペアリングでき、気軽に高音質のオーディオが楽しめる。スピーカー本体にはボリュームは付いているが、リモコンはないので、基本は接続機器による調整を行うことになりそうだ。また付属のスピーカーケーブルは2mほどなので、その範囲でしか設置できないので、注意が必要だ。」

 

AT-SP3Xのまとめ(評価)

 

 

AT-SP3Xは、コンパクトでシンプルな据え置き型Bluetoothスピーカーですが、オーディオ用アクティブスピーカーとして、本格的に音質を追求した製品です。

デスクトップ上で、PCやスマホのスピーカーとしてももちろん、最近注目されているBluetoothレコードプレーヤーのそれとして用いるのも、ピッタリだと思います。

 

デジタル機能を搭載しつつも、オーディオテクニカのコンセプトとして、なるべくアナログ機器的な音質を追求したとのこと。

なのでCDやダウンロードミュージックよりも、アナログレコードを聴いてほしい、とのメッセージを発信しているのでしょう。

 

 

これを言うと「ワイヤレスで音源を伝送しているのに何がアナログなんだよ」、なんてオーディオファンの声が聞こえてきそうですが、AT-SP3Xはデジタル臭くない、割と穏やかな傾向の音質なんです。

何なら本機はRCA端子も備えているので、有線でフォノイコライザー付きのレコードプレーヤーとつなげば、本当のアナログサウンドも堪能できるんですよ。

 

オーディオテクニカでも、本機と価格的にバランスの取れたTN-280BTがあるので、これと組み合わせることで、相性良くダイナミックアナログサウンドを楽しめると思います。

手軽にオーディオコンポの真髄に触れてみたい人に、本機はおすすめのBluetoothスピーカーと言えるでしょう。

 

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