復活の兆しが現れたレコードの人気を助長させるのは、何と言っても若い人達であるのは、当然のことですよね?
そのためにオーディオメーカーに求められるのは、レコードプレーヤーに新しい機能を搭載することと、できるだけ求めやすい価格設定だと思います。
単に昔ながらの姿で登場するだけでは、すぐに飽きられてしまうのは必至のことで、しかもコスパの高い製品にしないと、若者は手を出すことができません。
そこですでに多くのメーカーでは、製品の開発にしのぎを削っている訳ですが、こんな新しいプレーヤーも登場し注目されています。
それが「TEAC TN-280BT」です。
今までのように、アンプと接続してレコード再生ができるだけでなく、Bluetooth機能を搭載して、同機能を持つスピーカーやイヤホンとワイヤレスで接続が可能。
今回はこのTN-280BTの魅力を、ユーザーレビューを参考にしながら検証、そして評価してみることにしましょう。
TEAC TN-280BTは安価ながらカートリッジを交換できる本格派
TN-280BTは、昔ながらのレコードプレーヤーを踏襲したデザインで、一般のオーディオアンプと接続し、音声信号を出力することができます。
近頃の特にデジタルアンプでは、フォノイコライザーを内蔵していないことが多いことから、本機の中にイコライザーを内蔵。
プリメインアンプなら、どんなモデルとも接続が可能です。
しかし音楽ファンの中には、アンプを持っていない人もいることでしょう。
そんな人でも、Bluetoothを搭載するイヤホン(ヘッドホン)やスピーカーを持ってさえいれば、本機を使うことでレコードを楽しめるんですね。
つまり本機は、昔からあるアナログレコードプレーヤーでありながら、デジタル世代にも適応するオーディオコンポと言う訳。
これならば、レコード全盛時代を知らない若い人にも、受け入れられるのではないでしょうか?
ただし、かつて人気の高かったダイレクトドライブ方式ではなく、製造コストを抑えられるベルトドライブを採用しています。
またオート機能もないので、自分でアームを動かし、針をレコード盤へ降ろさないといけません。
とは言っても、指で針を降ろさずに済むアームリフターは装備されているので、針を降ろし損ねる失敗は起きないので安心ですよ。
それと嬉しいことに、音質の要(かなめ)となるカートリッジは、オーディオテクニカ製のものが付いており、セットアップが終わればすぐにレコード再生を楽しめます。
さらにカートリッジは交換式となっていて、付属のものに飽きたら別のモデルに取り替えて、音の変化を味わうことができるんです。
カートリッジを取り替えた時は、その都度バランスウエイトで針圧調整と、アンチスケーティング調整をしないといけません。
この点が少々面倒ですが、TEAC側でこれらのやり方を動画で公開しています。
これを下に貼り付けておきましたので、レコード再生に慣れていない方は参考にしてみて下さい。
いかがですか。
これが一通り完了すれば、初心者のあなたも、レコード愛好家の仲間入りができることでしょう。
では、実際にTN-280BTを使っているユーザーの皆さんは、本機に対してどんな感想を持っているのでしょうか?
いくつかユーザーレビューをピックアップしたので、次の頁でご覧いただきましょう。
TEAC TN-280BTのユーザーレビュー
★「ベースグレードながらなかなか高級感がある。パイオニアのプレイヤーを使っていたが、それより重さもあり安定感もある。音質はCDのようなかたさが無く丸みのある優しい音だ。操作性はオートでは無くマニュアルだ。余計な機能がなく、その分基本部分にお金を掛けていればそっちの方を重要視する。」
★「アナログレコードを聴きたくなり、導入としてこちらを選んだ。デザインはつるーんとしていて、持ち上げた時に軽いと思った。アナログ感を求めていたのでオートプレイはなくても不便さは感じず、その他機能も最低限といった感じで十分だった。Bluetoothの送信が可能なので簡単にペアリングして再生することもできる。」
★「ブルートゥース機能はいらなかった。ブルートゥースで飛ばした時点で、圧縮デジタル音源に変身してしまう。私はレコードの音が聴きたかったのだ。余計な機能だ。でもこの価格帯は、どれもなにかしら余計な機能が付いていて、省こうとすると価格が跳ね上がっちゃうので。カートリッジが交換できるのは良い。早速取り換えて楽しんでいる。」
★「梱包は丁寧すぎるほどきちんとしている。回転スピードは適正(裏面に調整ノブがあり安心)。内蔵イコライザの音質◎。Bluetooth接続の音質は、やはりダイレクト接続に比べて劣るが当たり前の事。とても質感が高く実用的なアイテムだ。私にとってはお気に入り。」
TEAC TN-280BTの評価
ここからは以上の記述を元に、私がTN-280BTの評価をしてみたいと思います。
価格の割に本体はしっかり作られており、パッと見た限り安っぽさは感じられません。
ただプラッター(ターンテーブル)は、アルミダイキャスト製で高級感があるのに、上に載せるフェルトマットはペラペラでいただけませんね。
やはりフェルトではなく、重量感のあるゴムをおごって欲しかったものです。
あとは無理しないで、オート機能を搭載せずマニュアル式としたのは、好感が持てます。
レコード初心者の中には、レコードに針を降ろす行為が楽しいと言う人も多いので、これは正解でしょう。
Bluetooth搭載には賛否両論があるようで、レコードそのものが持つアナログな音を楽しみたい人であれば、宝の持ち腐れと言う意見もあります。
しかしアンプを持ち合わせていない人に取って、Bluetoothスピーカーやイヤホンで簡単に聴けるのは、やはり魅力的と映るに違いありません。
あくまでアナログサウンドにこだわる人なら、割り切ってBluetooth非搭載機に目を向けて、他の部分にコストを掛けたモデルを選んだ方が良いでしょう。
できるだけ安価で、気軽にレコードに刻み込まれた音を楽しみたい人であれば、コスパの高いプレーヤーとして、おすすめできるのではないでしょうか?
そう言う意味では、過去のオーディオ全盛期を知らない世代の人に、相応しいモデルと断言できると思います。
初めてのレコードプレーヤーとして、TN-280BTを選ぶのは、間違いはないはずです。
または
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