最近のオーディオコンポの傾向を見ると、
小型スピーカーに人気があり、ウーファー口径が
10cm~13cmほどのモデルが良く売れています。
その中でも、ジャズやロックを好む人が
特に注目するブランドがJBLですね。
JBLと言えば、大型モデルを思い浮かべる人が
多いかも知れませんが、
時代のニーズに合わせて現在は、
コスパの良い小型モデルも製造しているのです。
今回は、特にジャズ好きに人気のブックシェルフ、
「STAGE A130」をレビュー評価してみましょう。
JBL STAGE A130の特徴
STAGE A130は、JBLのスピーカーとしては
かなり小型のモデルになります。
実はこのスピーカーは、ホームシアター用に作られたもので、
シリーズにフロア型のA190・A180、
そしてブックシェルフ型のA120が揃っています。
ウーファーの直径が11.4cmのA120に対し、
A130は13cmを搭載。
低音再生に、少し余裕のある設計です。
JBLとして、当たり前にバスレフ型スピーカーになっており、
全体の大きさの割に低音の量感が増すようになっています。
デザインは今までのモデルに似た2ウェイ構成ですが、
コーン型ウーファーとホーン型ツイーターの
組み合わせと思いきや、
実はツイーターはドーム型を採用しているのです。
高音に広がりを持たせるため、
エンクロージャーをホーン型デザインとしたのだそうです。
エンクロージャーの色はJBLとしては少ない濃い木目なので、
白いウーファーのコーンが際立っていますね。
このコーンは、ポリとセルロースを組み合わせた
Polycellulose(ポリセルロース)と呼ばれる素材を使用。
いわゆる、プラスチックコーン振動板と言う訳です。
デジタル音源のパルシブな低音に、きっちり
対応できるよう開発したコーンユニットとなっています。
低音のエネルギーに正確に追従して振動する
メリットがあるとのことで、
JBLも時代に即してデジタルに適合しているのですね。
JBL STAGE A130のユーザーレビュー
では実際にA130は、どんな音で
音楽ソースを再現するのでしょうか?
集めたユーザーレビューで音質や使い勝手を検証、
あとで評価してみましょう。
★「全音域の解像度は十分。キレのある高域、オーケストラの低域の各パートの動きを楽しめる。ホール全体の音を楽しめる音場が味わえる。音の鮮度は90%で楽しめる。基本JBLの少し乾いた音なので、遊びと余裕のある音を楽しめる。本体のシックな色合いと、サランネットの黒が良く合う。」
★「JBLらしく明るく元気。同社の今までの系列のものより、情報量が増えた。しかし正直、明るさを超えてギラギラした音に私は聞こえる。ゆったり音楽を聴くスピーカーと言うより、2時間以内限定で映画を観るか、誇張した感じを出したいなら良いかも知れない。」
★「ダリ センソール1と比べやや大きいが、少しこもった音がする。センソールは透明感がある。このスピーカーは、音作りがしっかりしている。エージングで、もっと音が変わることを期待している。」
★「コストパフォーマンスが最高だ。鳴りっぷりも正しく、それでいてこの値段。買って良かったと感じている。」
JBL STAGE A130の評価
A130は良い意味でも悪い意味でも、
張りのある元気な音と言えると思います。
伝統的にJBLは、どの機種もこんな傾向にありますが、
このA130でもご多分に漏れずですね。
ただダイナミックさは同じでも、
今まではどことなく品の良さを感じると言うか、
アナログならではの心地良い曖昧さがありました。
それが、少し古いジャズの再生にピッタリだったのですが、
本機には、その曖昧さを良しとしない部分を感じるのです。
本来ホームシアター用として開発された機種なので、
映画の中の効果音をよりリアルに
再現する味付けをしているような気がします。
小さいながらも低音はキッチリ鳴って安定し、
高音はドーム型ながらも伸びが良いので、
ジャズにピッタリ当てはまる相性の良さを感じます。
でもどちらかと言えば、古いジャズをじっくり聴くより、
現代ジャズをガツンと鳴らすのが合うようです。
耳の肥えた中高年ジャズファンより、
ジャズに目覚めた若者の耳に新鮮に聞える音だと
表現できるピーカーと言えるでしょう。
付け加えて、2台1組のペアでの価格からすれば、
十分に満足度の高いコスパの良さを備えています。
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