昔は今と違いスケールの大きな音を楽しもうと、
少しでも大きなスピーカーが求められました。
オーディオブームが去り、大きな
スピーカーは場所を取ると邪魔者扱いされ、
代わりにスペースが要らない小型モデルが
人気になって現在に至っています。
デスクトップにちょうど良い
大きさの小型スピーカーでも、
音質の良いモデルは
数多く存在していますよね。
しかし聴き続けていると
迫力に欠けることに不満が生じて、
もっと大きなスピーカーが
欲しくなることもあるでしょう。
とは言え、今更スペースを必要とする
大型スピーカーは置けないし・・・。
それならば、こんなスリムな
フロアスピーカーを考えてみては
いかがでしょうか。
スリムでありながら、
ツインウーファー構成で迫力ある
「ヤマハ NS-F330」です。
今回はNS-F330を
ユーザーレビューでその魅力を探し、
評価してみたいと思います。
ヤマハ NS-F330の特徴とその音質
出典 AVAC
NS-F330は今人気のデスクトップに置ける
小型ブックシェルフ型とは違い、
床に置いて楽しむフロア型スピーカー。
ただ昔と違いスリムな
トールボーイタイプとなっていて、さして
スペースを取らない設計になっています。
元々は大型テレビの両側に設置して、
ホームシアター用のスピーカーとして
デザインされたものですね。
スリムなことで
大型ウーファーは搭載しておらず、
本機の場合バスレフ式にした上で、
13㎝ウーファーを2本並べています。
そうすることでブックシェルフ型とは違う
低音エネルギーを得ることができ、
迫力あるサウンドを楽しむことができます。
この2本のウーファーに
ウェーブガイドホーンと呼ばれる
拡声器のようなものを、
アルミ製ツイーターと組み合わせています。
つまり、2ウェイ・3スピーカー
構成になっていると言うことですね。
ヤマハには同じユニットを使った
ブックシェルフ型のNS-B330があり、
人気となっていますが、本機は
これをスケールアップしたモデルです。
音の傾向としてはB330と同様で落ち着いた
ナチュラル系のものでありながら、
より低音の鳴り方を堂々とさせています。
マルチチャンネル仕様のAVアンプを使い、
F330をフロントにB330をリアにつなげば、
これで立派なホームシアターができます。
ホームシアター用だけに派手に
色付けされた音を想像してしまいますが、
F330はB330と同じく、高音域は
可聴域を超えてハイレゾ再生が可能。
ピュアオーディオ用スピーカーと
何ら変わらない味付けをしているところが、
ヤマハ流のサウンドポリシーと言えます。
スピーカー端子もしっかりバナナプラグ対応で、
しかもバイワイヤリング接続が可能ですしね。
では実際にどんな音質で
奏でてくれるのでしょうか。
すでに愛用しているユーザーの
皆さんのレビューを集めました。
これを基にしながら検証してみましょう。
その後で私が本機の評価をしてみます。
ヤマハ NS-F330のユーザーレビュー
★「デザインは高級感がありインテリアに映える。高音は抜けの良いクリアーな音だ。中音、これが一番素晴らしい。重厚感が増している。低音もなかなかいい感じだ。オンキヨーの小型スピーカー109XMをフロントに使っていたが、インテリアップと音圧の向上を求めて購入。サブウーファーを使ってたんで低音は出ていたが、これのおかげで中音がアップ!高音も透明感があり、すっきり鳴らしてくれる。」
★「CDレシーバーを介して聴いている。低音が若干弱い気がするが、あえてサブウーファーを用意するほどではない。42インチテレビのサイドに配置すると2センチほど低く、高さのバランスがちょうど良い。低音量から高音量まで安定しており、頑丈なボックスのおかげで箱鳴りなどまったくなし。」
★「良いスピーカーだと思う。音も自然だと思う。サブウーファーも揃えているが、このスピーカーは低音がドドドと前に出て来る感じがしてびっくりした。サブウーファーの出番がない。」
★「NS-F330は、音色傾向がNS-B330と同じく密度感を感じさせるものだが、やはり低域の再生能力には一日の長があり、ローエンドの伸びや低音楽器の胴鳴りを感じさせる程、十分なエネルギーを感じる。ピアノは立ち上がりがよくクッキリと描き切る様は、”流石ピアノのYAMAHA” と思わせるサウンドでもある。」
ヤマハ NS-F330の評価
NS-F330は人気ブックシェルフの
NS-B330をフロア型として縦に伸ばし、
もう1つウーファーを追加した
スピーカーとイメージできるでしょう。
当然その分低音エネルギーも大きく、
迫力あるサウンドを奏でます。
しかし、ただ低音域を伸ばすだけでは
中高音とのバランスが崩れてしまうので、
ツイーターでそれに応じた
チューニングを行っています。
両機は低音域にバランスを置きながら
中高音が澄み渡る感じに鳴るところに、
面白みがあると言えますね。
似た音質ながらB330は
ニアフィールドに適した味付けで、
F330は距離を置いてスケールを大きくした
味付けとし、住み分けを図っている訳です。
B330はサブウーファーを追加して
迫力を出すこともできますが、
F330なら上品さを残しながら
単体で迫力の低音を味わえます。
スペースを取らず設置できることで、
B330の方が売れ筋になっています。
しかし設置場所に
余裕のあるユーザーなら、
やはりF330を選んだ方が
満足度は高いでしょうね。
もし、どちらを選ぶべきか迷ったら、
設置場所の環境を見極め決めましょう。
誇張のない自然な音質を求めながらも、
低音の迫力はどうしても譲れない方に
NS-F330はおすすめです。
なおNS-F330の価格は1本分なので、
購入するなら2本買って下さいね。
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