【オーディオの足跡にこだわる】オーディオコンポは昔の方が音が良いって本当?

 

最近ネット上では、こんな
オーディオの足跡に関する記述を
目にすることがあります。

 

●「オーディオコンポは、昔の製品の方が、
今の製品より音が良かったって本当ですか?」

●「オーディオ製品の購入に、
何百万も掛ける人の気持ちが分からない。
5万円のミニコンポで十分だと思うけど、
どこに大金をつぎ込む魅力があるの?」

 

これらはオーディオに
そこそこ興味はあるけれど、

かつてのオーディオ全盛期を知らない、
若い方の質問のようです。

 

現代の技術革新が進む時代において
懐古趣味でもあるまいし、

昔のコンポの方が音が良いなんてこと、
実際にあり得るのでしょうか?

 

日本には優秀な技術者がいなくなった…、
まさかそんなことはないでしょう。

 

また、50万円のコンポシステムと
5万円のコンポシステムでも、
できることと言うのは同じです。

音楽ソースを再生して、
それを聴いて楽しむことです。

 

しかし実際に高級機を見て・触って、
そして実際に視聴してみれば、
その良さを感じ取れることでしょう。

これを別のもので例えると、
車と共通していることが分かります。

 

軽四輪の「N-WGN」も「ポルシェ」のSUVも
車両価格は全然違うのに、
できるのは道路を走ることだけでしょ?

なのに実際には1千万円を超えるポルシェを、
ポンと買ってしまう人がいる。

つまりそのポルシェには、
1千万円を払う魅力が秘めていると言うこと。

 

そうやって考えれば
オーディオだって趣味で楽しむ限り、
魅力は一杯あるんじゃないのか?

昔のコンポの方が、
良い音を出していたなんてことも、
ちょっと信じられないし。

 

と言うことで、今回は
オーディオの足跡をたどりつつ、

これらの疑問に答えるべく、
お話を進めて行こうと思います。




 

オーディオコンポの高級機と普及機の違いが分からない?

 

 

まずは、
2番目の質問の話から始めましょう。

 

オーディオ専門店や家電量販店を訪れると、
最初に目に付くオーディオコンポは、
普及クラスの製品ではないかと思います。

 

いえ、その前に目に触れるのは
ホームオーディオ機器ではなく、

DAP(デジタル・オーディオプレーヤー)
とか、スマートフォンかも知れませんね。

 

DAPやスマホなら
イヤホンやヘッドホンがあれば、

ダウンロードした音源をいつでも
どこでも楽しむことができます。

 

でも、その音は閉鎖的な音質。

 

これがオーディオコンポなら
スピーカーを通じて音を聴くので、

例え普及機でもその響きに
魅了されるに違いありません。

 

これをきっかけに
機器の設置や接続に面倒を感じても、
こちらを好きになる人は多いです。

 

しかしここで満足してしまうと、
このクラスのオーディオコンポで
納得してしまいます。

あえてこれ以上、店の奥にある
高級コンポに、触れてみようとは
思わないかも知れませんね。

 

でもせっかくなので、
買わなくても良いですから、ぜひ
高級機にも触れていただきたい。

実際に自分の手で操作して、その音質を
耳で確かめてみると良いでしょう。

 

すると
高級機と普及機ではどこが違うのか、
ある程度実感できると思います。

カッチリしたツマミのクリック感、
ボリュームの滑らかで重厚な動き、

またCDトレーのスムーズな開閉など、
操作感覚が違うことに気付くはず。

 

外観の見てくれだって違います。

仕上がりが美しく値段が高いだけに、
高級感にあふれていますからね。

 

スピーカーだって高級家具のような
作りのモデルが多く、
部屋のインテリアにもなりますよ。

そして音に関しては、心地良いその音質に
あなたをクギ付けにすることでしょう。

 

だからと言って、
普及機の10倍の価格のコンポを聴いても、
それだけの価値は感じられないかも?

ですから、何も無理をして
買う必要など全くないです。

 

要は高級機には高級機なりの
良さ・魅力があることを、
知っていただければ良いのです。

 

「いつか、こんなコンポが
買えるようになれば良いなぁ」、
と言う気持ちにだけなって下さい。

それよりあなたは、自分の予算で買える、
気に入った音を探す方が大事です。

 

いくら高級とは言え、あなたが納得する
好きな音に出会えるとは限りません。

場合によっては安いコンポの方が、
あなたに取って良い音に感じることも
十分あり得るのですから。

 

で、普及モデルでも
気に入ったコンポを手にしたら、

最大限良い音で鳴るよう、
設置に工夫しましょう。

 

特にスピーカーを置く方法に
気を付けて下さい。

 

床からの余計な影響を受けないよう、
スピーカースタンドを使ったり、

デスクやサイドボードに置く場合は、
インシュレーターを敷くことも大切です。

 

これらをきちんと行うことで、
高級機にも匹敵する音質を得ることも、
不可能ではないんですよ。

 

高級機を知ることで、
普及機でも良い音を手にするきっかけを
掴められることを覚えて下さい。

 

オーディオコンポは昔のモデルの方が音が良かった?

 

 

さて今度は、最初の質問に対する
答えを述べましょう。

 

昔のコンポの方が音が良いと言う意見は、
ある意味正しいことだと思います。

これは特に、ミニコンポで
言えることではないでしょうか。

 

ただ同等のスペックを持ったモデルを
今昔で比較すると、はるかに
現代のモデルの方が価格が安いです。

 

価格が安いと言うことは、
製品のどこかにコストダウンの
シワ寄せがあると思って下さい。

 

それは例えば、
アンプ内部のトランジスタのチップに
安ものを使っているのかも知れません。

また電源部のトランスに、貧弱なものを
搭載している可能性も否めません。

 

貧弱な電源部は、
低音域の音質の悪化をもたらします。

それはアンプやレシーバーの
重量で分かります。

 

現代のアンプやレシーバーは、
性能の割にかなり重量が軽いです。

スピーカーも見ためが良い割に、
安い材質が使われているし、
キャビネットも作りが貧弱です。

 

そうすることで影響が出て来るのは、
やっぱり音質の悪化なんですね。

 

出力が同じ50W+50Wなのに、
昔と今のアンプで比較すると、

昔の方が重厚感や躍動感があるのは
当然と言えるでしょう。

 

現在はデジタル技術が発達して、
部品にコストを掛けない安いモデルでも
大きなパワーを出すことは可能です。

でもパワーだけあっても、それが必ずしも
高音質につながるとは限りません。

 

他の商品に例えると
デジタルカメラの2000万画素モデルが、

必ずしも1000万画素モデルより
高画質とは言えないのと同じ。

 

コンポの価格は安いのに、メーカーが
高スペックを追い続けるのは、

その方が高音質につながると、
ユーザーに思わせるためなんですね。

 

製造にコストを掛け、重量もたっぷりある
50Wアンプなら高音質に期待を持てますが、

オーディオにお金を使わないユーザーは、
それには追従したりはしません。

 

昔のコンポも低価格の製品はありましたが、
性能はそれなりで音質もそれなりでした。

それが不満なら一生懸命お金を稼いで、
高級機を買いましょうと、
メーカーが言えた時代だったのです。

 

ところが現代の人達、特に若い人達は、
高いお金を払ってまでして、
高音質を手に入れようとは思いません。

音楽は好きで良く聴くんだけど、
高く付くなら別に高音質じゃなくても・・・、
と言う考え方が一般的だと思います。

 

しかし、これでは困るのは、
オーディオメーカーですよね。

 

何とか商品を買ってもらおうと、
高スペックでありながら、

低価格のコンポを開発する
スタイルを追求するのです。

 

現在のオーディオメーカーの技術が、
昔より低くなってしまったなんてことは、
決してありませんよ。

むしろ製造にたっぷりコスト使った製品は、
昔のものよりもはるかに高性能で、
音源の持ち味を余すことなく表現します。

 

要するにどれだけ性能の高い製品を
いかに安く消費者に提供できるか、

悩みぬいて市場に登場した結果の商品が
現在のミニコンポに代表されるのです。

 

「もっと価格が高くなっても良いから、
高音質のコンポを出してよメーカーさん!」

と、ユーザーが声を出せばこれから
より魅力的な製品が登場することでしょう。

 

とは言え、現在の安価なモデルでも、
結構高音質にコンポは鳴らせます。

 

前項で述べたように鳴らし方を工夫すれば、
イヤホンやヘッドホンではなしえない高音質を、
普及機でも体感することができるんです。




 

オーディオを趣味として楽しむなら外と中でスタイルを変えること

 

私が提唱するオーディオの楽しみ方は、
部屋の外と中ではスタイルを変えることです。

 

屋外ではDAPやスマホを使い、
イヤホンで音楽を楽しみます。

 

現代は昔と違い、野外で
ラジカセをガンガン鳴らす
ようなことはできません。

すぐに苦情が出て、警察沙汰になって
しまうかも知れませんからね。

 

イヤホンなら人混みでなければ、
少々ボリュームが大きくても
迷惑にはなることはないでしょう。

 

でも部屋に戻ったらコンポを使い、
スピーカーで音響空間を通して
好きな音楽に聴き入ってみて下さい。

 

音源はラジオでもCDでも構いません。

ネットで購入したデジタル音源を、
MP3で鳴らしても良いでしょう。

 

最近はミニコンポを中心に、
Bluetoothを介してDAPやスマホに入れた
音源を再生できる機種も増えて来ました。

部屋ではぜひ、音の魅力をスピーカーを通じ、
あなたに感じてほしいと私は思います。

 

 

 

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