『Klipsch R-51M』レビュー評価:小型ブックシェルフスピーカーとしてベストバイモデルの1つ

 

オーディオ初心者が初めて購入するコンポではミニコンポが人気ですが、もう少し突っ込んで、エントリークラスのバラコン(バラバラのコンポ)を選ぶ手もあります。

そんなコンポに似合うスピーカーシステムと言えば、やはり小型ブックシェルフスピーカーではないかと思います。

 

価格が手ごろで、設置場所に悩むことが少ないからなんですね。

このカテゴリーの製品は国内外種類が多く、どれが一番自分に相応しいか悩むところですが、あなたが個性的なブランドが好きならこんなモデルはいかがでしょうか?

それは「Klipsch(クリプシュ) R-51M」です。

 

日本のメーカー製では数少ないホーン型ツイーターを搭載して、このクラスでは秀でた高音を楽しめる2ウェイスピーカーシステム。

今回はこのKlipsch R-51Mを取り上げ、ユーザーレビューを参考にしながら、どんな音質なのか検証し評価してみましょう。




 

CONTENTS

Klipsch R-51Mのスピーカー構成と音の特徴

 

 

Klipschはスピーカーを中心に製造している米国メーカーで、70年ほど歴史のある会社。

私のように40年くらいオーディオをやっている人間は、“Klipsch” を “クリプッシュ” と言うのですが、最近は “クリプシュ” と発音するようですね。

 

元々同社は、大型フロアスピーカーを得意としていたものを、近年では時代の流れに合わせ小型モデルにも着手、REFERENCEシリーズのR-51Mもその1つです。

REFERENCEシリーズで製品を揃えることで、本格的なホームシアターにも構築することが可能です。

 

 

その中で本機は小型ブックシェルフスピーカーとして、ホームシアターのリアスピーカーとしてだけでなく、2chオーディオの中核としてメインスピーカーにも使えます。

現在これらを日本では、オンキヨーが代理店として販売しています。

 

 

 

ウーファーは独特な軽量の胴を使った、13.34㎝口径のコーンを搭載。

小口径でありながら、力強い低音再生ができるのが特徴です。

 

 

ツイーターはいかにもKlipschらしいホーン型で、ユニットは2.54㎝径のアルミニウムが使われています。

この2ウェイユニットとバスレフエンクロージャー構成に、見た目にたくましさを感じさせるデザインを合体。

 

それにこのクラスとしては珍しい93dBと言う、かなり高い出力音圧レベルを達成しています。

定格入力も85Wありますから、使うアンプは小出力モデルから大出力モデルまで、ガンガン鳴らせそうですね。

いかにも、ロックやジャズに向いていそうな雰囲気があります。

 

 

スピーカー入力端子は、バイワイヤリング接続には対応していないものの、最近の機器らしくバナナプラグを使うことができますよ。

そんな本機は、どんな音が出るのか気になりますよね。

 

ここで、あるユーザーが録音した動画ありますのでご覧いただきましょう。

実際の音は実物を聴いてみないと分からないものですが、雰囲気だけでも感じ取れることと思います。

 


協力 twister gearさん

 

いかがですか?

いかにもドンシャリ鳴るのかと思いきや、意外にも緻密なしっかりとした音質と感じたことでしょう。

音源やアンプにも影響されますが、ジャズと言っても小編成のピアノトリオなんかが似合いそうですね。

 

それでは、すでに本機を愛用している他のユーザーの皆さんは、どんな感想を持っているのでしょうか?

いくつかレビューをピックアップしましたので、次項で確かめてみて下さい。

 

Klipsch R-51Mのユーザーレビュー

 

★「TV台上にスピーカースタンド(H:30cm)をおいて、間隔1.5mで設置している。しばらく使用すると低音が出てくるようになるが、すこしボワンボワンするため、バスレフポートに吸音材(換気扇フィルタを代用)を入れて調整している。音質は中高音がクリアで明るく、聴いていて楽しくとても満足している。音楽を聴くのには良いスピーカーと判断している。今後サブウーファーを追加し、もう少し低音側を補強しようと考えている。」

★「アンプはマランツのPM8006だ。どんな音がするのかと思って買ってみた。一回東京に遊びに行ったと思って(関西からの新幹線くらいの価格)。最初の印象は “この値段だからこんなものか” と中低音がもたついた感じ。あまり買ってみる価値がなかったかなと後悔した。100時間を超えておそらく200時間近い今、”中低音、力強い!これなら10万のスピーカー要らない!” って感じだ。ベースの弦のしなり感のある音、とてもよい。確かにいい音がするのは正面だ。」

★「当スピーカーは能率が93dBあり、家庭利用のスピーカーでは極めて高能率の類に入る。3dB上回れば音圧は2倍上昇すると言うので、低出力のアンプでも大音量で鮮度が高く透明感のある音が出る。私の貧弱な聴感でも中高音の素晴らしさは、同じ価格帯の低能率スピーカーと比べ物にならない。ただ欠点は、やはり低音がボン付くばかりで、地の底から唸るようなコントラバスを期待するとがっかりする。でも10畳以下の集合住宅で聴く限りは、そうそう大音量が出せないので十分ではないだろうか。」

★「メタル系やEDM(エレクトロ・ダンス・ミュージック)はもちろん、管楽器なんかもエグイ音が出る!購入後いまいちかなと思ったが、エイジングでガラッと音質が変わる。高能率なスピーカーは、やはり音そのものが違う。」

 

Klipsch R-51Mの評価

 

 

ここからは以上の記述を踏まえ、私がR-51Mの評価をしてみましょう。

Klipsch独自の技術によるトラクトリクスホーンのおかげで、きらびやかな中高音を再生できるのが本機の音の強みですね。

 

対して低音域は、約13㎝ほどのウーファー口径でありながら、力強いバスドラやベースを響かせることができ秀でています。

93dBと言う、このクラスとしてかなり高い出力音圧が影響しているのでしょう。

 

ドンシャリではないものの、全体的に明るく押し出しの強い音なので、デジタル的なサウンドが最も似合うスピーカーです。

ただメタル系の音源だと、やや大人しく聞こえる感じがするかも知れません。

 

その代わり、スローバラード調なロックやジャズだと、すんなり耳に溶け込むのではないでしょうか。

駆動するアンプは高出力でなくても、デジタルアンプを選ぶと相性が良いのではないかと思います。

 

ただし高能率で大きな音量を出しやすいとは言え、ウーファーは小さいので、ボリュームを上げ過ぎると低音域の歪が気になることもあるでしょう。

本機でスケール感のあるサウンドを味わうためには、対策としてアンプのトーンコントロールで行うのではなく、サブウーファーを加えることで良い結果を得られると思います。

しかし、通常あまりボリュームを上げずに楽しむのなら、このままでも力強い低音は得られるので、量感はそれほどではなくても気にならないことでしょう。

 

本機は、Klipsch社の伝統的な大型システムの音の伝統を引き継ぎながらも、新時代のデジタルソースに合わせた音作りをしたスピーカーシステムです。

それを理解しているKlipschファンが多いのか、R-51Mは小型ブックシェルフスピーカーの中で、売れ筋のモデルになっているのでしょう。

 

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