このところ、若い世代の方々のアナログレコードへの興味が上昇中です。
その影響で、CDショップではCDよりもむしろ、中古レコードコーナーに人が集まっているのを見かけますね。
この傾向をオーディオメーカーが見逃すハズはなく、初心者でも扱いやすく、価格もリーズナブルな新型レコードプレーヤーが続々と登場しています。
その中でも、高性能で便利なこのモデルが、今、注目されています。
それは「ソニー PS-LX310BT」です。
アナログレコードプレーヤーでありながら、デジタルプレーヤーに匹敵する高度な機能を持ち、若い人にも違和感のない使い勝手を提供しています。
今回はこのPS-LX310BTに付いて、ユーザーレビューを交えながら、魅力を検証・評価してみましょう。
ソニー PS-LX310BTはBluetooth・USB録音機能を搭載する
まずはあるユーザーの方が作った動画で、PS-LX310BTの開封の様子をご覧下さい。
これで、おおよその商品イメージが掴めると思います。
協力 World Of Engineeringさん
本機はスリムでシンプルなデザインとした、アルミ製ボディのレコードプレーヤーです。
購入ターゲットを完全に初心者に絞った設計で、本機を手にすればすぐにレコードを掛けることができます。
初期設定は動画にあったように、箱から出したらプラッター(ターンテーブル)をセットし、プーリーにベルトを掛けるだけ。
トーンアームの水平出しやアンチスケーティングの調整、カートリッジの針圧調整は不要です。トーンアームはアルミパイプでできたJ型形状をしており、先端のシェルと一体になっています。
トーンアームは通常、お尻の部分にバランスウェイトと呼ぶおもりが付いていますが、本機にはそれがありません。
なので、トーンアームの水平出しや針圧調整の必要がないと言うより、そもそもそれができないんですね。
カートリッジは、専用のMM型が付属して初心者には有難いものの、その代わり他のカートリッジと交換して、音の違いを楽しむことはできません。
背面にある電源スイッチを入れ、レコードサイズと回転スピードを決めたら、後はスタートボタンを押すだけで自動で演奏が始まります。
レコードを最後まで演奏し終えたら、アームが自動的にスタンドまで戻り、プラッターの回転が止まります。
もちろん演奏を途中で止めるストップボタンや、レコード盤を途中から演奏する時に使う、アップ/ダウンボタンもありますよ。
誰が操作しても、レコードを傷付けることなく再生できることで、初心者にピッタリのレコードプレーヤーと言えるでしょう。
また本機は、フォノイコライザーとBluetoothを内蔵しており、アクティブスピーカーとワイヤレス接続で音を出すことが可能です。
RCA(LINE)ケーブルも当然のように付いていますから、プリメインアンプと接続して、普通にスピーカーから鳴らすこともできます。
アンプ側にイコライザーがあるなら、本機のイコライザーを使わずとも再生OK。
さらに背面にはUSB端子も装備され、付属のUSBケーブルでPCと接続し、レコードの曲をデジタル化して録音可能です。
これを利用すれば他のデジタル機器でも、レコードの音源が再生できるようになります。
また、すでにミニコンポを所有していたら、本機を加えるだけで、簡単にレコードを新しい音楽ソースに迎えられるんです。
これもオーディオの醍醐味と言えるでしょう。
ちなみに、初心者に相応しいアナログレコードプレーヤーとして比較されるモデルに、Rega Planar 1があります。
こちらは再生に便利な機能を全て省き、高音質を得ることだけにコストを掛けたエントリーモデル。
同じ初心者向きでありながら、PS-LX310BTとは対照的な製品なので、一度比較検討しても良いかも知れませんね。
さて、PS-LX310BTの音質はどんなものか気になりませんか?
次の項で、既に愛用しているユーザーの皆さんのレビューを集めました。
音質と共に、使い勝手も合わせて検証してみたいと思います。
その後、これらを参考にしながら、本機を評価してみることにしましょう。
ソニー PS-LX310BTのユーザーレビュー
★「入門機として十分な音質だと感じる。アルミダイキャストのターンテーブルも安定していて、安心して聴ける。操作性としてボタンの配置はいいが、ボタンを押したりダイヤルを回した時の質感は値段なりの印象。機能として、やはりBluetooth対応のプレーヤーという気軽さが魅力だ。スピーカーとワイヤレスで繋がることで、使わない時はラックなどにしまっておいて、使う時だけテーブルなど自由な場所に置いて使えるのがいい。」
★「ほぼデザインに惹かれて買ったようなものだ。シンプルだし高級感もあり、満足している。もともと所有しているONKYOのCDプレーヤー&レシーバーに、LINEでつないだりBluetoothで別のアクティブスピーカーにつないで愉しんでいる。レコードなのか疑うくらいクリアな音質だ。箱から取り出す時、少々自分で組み立てる部分があり戸惑ったが、説明書に沿って行えば5分もかからず簡単だった。できたらつないで電源を入れて、レコードを置いてすぐ再生できた。」
★「期待していたが、はずれだった。普通に使えればと思ったが無理だった。音質・こもっている。質感・プラスチックだ。小さなスピーカーを小さな音量で鳴らすなら良いかも。購入を考えている方は、あと2万円出した方が良いかと思う。初心者なら、なおさらあと2万で質感・音質すべてが全然かわる。」
★「取り敢えずレコードを聴きたいけれど、面倒な調整はしたくない。音質にさほど拘らない。ブリッジ交換?なにそれ?的な人向け。音質は可もなく不可もなくフルオートなので、ながら聴きもオーケー。手間要らず。だけども更なる深みを求めだすと、オーディオ地獄に陥ってしまうので危険。」
ソニー PS-LX310BTの評価
PS-LX310BTは、今までCDやダウンロードミュージックを聴いていた人が、レコードを物色した際に、初めて手にするプレーヤーとして最適なモデルだと思います。
とにかく難しいセッティング・調整なしに、CDを再生するようにレコードを再生モードに持って行けるのは、なかなか他機ではないからです。
今までの常識からすれば、バランスウェイトのないトーンアームは、とても珍しいと思います。
でもさすがにエントリークラスの製品なので、細部やアームの動き・スイッチの感触は安っぽさ満点ですが、気軽にレコード鑑賞に浸れる仕様は本機の大きなメリットです。
音質はソニーらしく低音に重心があるもので、ポップス系の音楽ファンには好まれることでしょう。
ただし、せめてトーンアームスタンドに、ロックを付けて欲しかったですね。
何かの拍子に本体をどこかにぶつけた時に、アームが簡単に下に落ちることがあります。
これでは、カートリッジの針が台無し。
価格が安い製品でも、ロック機能くらい付けて欲しいものです。
とは言え新時代のオーディオコンポらしく、BluetoothやUSB録音機能が搭載されているのは、とても有難いですよね。
この2つの機能があるだけで、本機を買うメリットは十分にありますから。
カートリッジがアームに固定されていることで、他のものに交換できないのは残念ですが、このクラスでカートリッジ交換にこだわるユーザーは、まああまりいないでしょう。
その分、もっと初心者に取って便利な機能があるので、微々たるデメリットとして、目をつぶることができるハズです。
より滑らかなアームの動きや高級感を求めるユーザーは、クラスが上のTEAC TN-350などに食指を求めると良いと思います。
気軽にレコード鑑賞できればそれで良い方なら、PS-LX310BTはおすすめの1台と言えるでしょう。
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