巷で評価の高いギターアコースティックスピーカーシステム
「ONKYO(オンキヨー) D-TK10」の、
音質と価格に付いてレビューしたいと思います。
マホガニー材を使用し、アコースティックギターメーカーである
高峰楽器製作所のノウハウで作られた小型スピーカーシステム。
ギターと同じ箱鳴りを利用したこの製品は、
一体どんな音質なのでしょうか?
実際に愛用しているユーザーの皆さんの声を
参考に、D-TK10の魅力に迫ってみましょう。
★「独特のデザインでとても良い。マホガニー曲げ加工のキャビネットは、高級感満点だ。高音は、バックチャンバー付きツイーターのためかとても澄んで聞こえる。中音は若干弱い感じだ。低音は、サイズ的に見れば良く出ている。とてもキレが良く前に出ている。小音量で鳴らしてはダメで、100万円クラスのアンプをおごってやったら、それだけ応えてくれるスピーカーだ。」
★「高音は、若干金属っぽい鳴りが潜んでいる気がするものの、分解能力や表現力はさすが。非常に弦楽器やパーカッションが秀でている。中音はあまりクセがない分、目立たない印象だ。曲によっては、バランスを崩すこともある。低音は、シンプルな構成の音源であればサイズを超えた低域の伸びと言えるが、箱鳴りに頼っているからなのか、どうしても団子になりやすい印象は拭えない。特にドラムのキックとベースが入って来るようなロック系の曲だと、低域の粒は全く見えなくなる。」
★「中音域以上の良さに加えて、低音域(特に重低音)の再生が非常に良い。私はクラッシックもジャズもソウルも聴くが、音楽ジャンルを選ばない最高の音質だ。」
★「10㎝ウーファーでは物足りない所もあるが、かえってベースの輪郭がハッキリして、指使いまで良く聴こえる。ボーカルも芯が通り、ツイーターの性能もなかなかだ。ビル・エヴァンスの “ワルツ・フォー・デビー” を良く聴くが、このスピーカーで鳴らすのはとても幸せだ。 」
では、検証します。
わずか10㎝のウーファーを使った超小型スピーカー
システムとしては、かなり価格の高い製品です。
基本的には受注生産品で、アコースティックギターを作り慣れた
職人の手作りと言う、貴重な商品であるところが最大の特徴。
小さなエンクロージャー(キャビネット)で、
タップリ低音を再現するため
箱鳴りを利用したところが珍しいですね。
本来スピーカーは、箱鳴りを防ぐ方向で
エンクロージャーを設計しますが、このD-TK10は、
それを逆手に取ったものになっています。
ですから下手に設計すれば、”ボン” と鳴るベースが
“ポコ” と重量感のない低音になってしまう所を、
独自の技術で上手く克服しました。
中音域が少し引っ込んだ感じに聴こえるのが弱点ですが、
太い低音域とスッキリしっかりした高音域のつながりが良く、、
全体的にバランスは悪くはありません。
小型であるだけに音の定位はバツグンで、
初めてこのスピーカーの音を聴いた人は、
少なからず感動することでしょう。
全体の印象としては、
楽器そのものと言った印象です。
アンプの実力次第で音色が変わる所があり、どちらかと言えば
初心者よりマニアに受ける製品ですが、予算に余裕があるのなら、
オーディオに詳しくない人でもその良さを感じ取れるので、
ぜひ味わってほしいものと思います。
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