『DENON PMA-600NE』レビュー評価:PMA-800NEと音質の違いを比較すると?

オーディオコンポの世界では、TVと合体させたホームシアターが人気と言うことで、AVアンプが売れ筋な状況になっていますね。

またスピーカーなど周辺機器も、ホームシアター用に設計された機器が多いです。

 

しかし一方で、現在もピュアオーディオ製品にしっかり力を入れ、優れた2chオーディオアンプを生産し続けているメーカーもあるんです。

そんなメーカーの1つに、老舗のDENONがあります。

そのDENONから、新しく登場したオーディオアンプが「PMA-600NE」です。

 

エントリーモデルながら、機能/性能にしっかり力を注いだプリメインアンプ。

今回はこのPMA-600NEに注目し、ユーザーレビューを基に音質など検証し、評価して参りましょう。




 

DENON PMA-600NEは基本はアナログアンプながらデジタル入力に対応

 

まずはメーカーの動画で、PMA-600NEのイメージ映像をご覧下さい。

※動画では本機のブラックバージョンが登場しますが、日本国内では販売されていないのでご注意を。

 

 

PMA-600NEの “600” 番は新しく登場した機種を意味し、今までラインアップされていた “390” シリーズの後継機種に相当します。

このシリーズは30年近く販売されたベストセラー製品で、実は私も、PMA-390Ⅳと言うモデルを持っているんですよ。

 

エントリークラスで、これほど長く同じシリーズで販売され続けたのは、いかに製品が人気だったのかと言う証ですね。

今回600番台に名前を変えたのは、今までと違い、デジタル入力に対応したことが大きな理由だと思います。

 

同軸デジタル端子が1個と光デジタル端子を2個揃え、大型液晶TVやPCとの接続を可能にしました。

またBluetoothを内蔵したことで、スマートフォンやデジタルプレーヤーと、ワイヤレスでつなぐこともできます。

現代のオーディオ製品の流れに乗るには、ピュアオーディオコンポでもデジタルと共存すべきとの発想から、これらの機能が搭載されたのでしょう。

特に若い人達に注目されるためには、手に入れやすいエントリークラスの製品ほど、デジタル化が大事です。

 

一方で、従来からのアナログな機能はそのまま残し、レコードプレーヤーとつながる仕様は変わりません。

つまりこのアンプの中では、DAC(デジタル/アナログコンバーター)と、フォノイコライザーが同居している訳なんです。

最近はデジタルが主流になっている一方で、アナログレコードも見直され、レコードプレーヤーが再び売れ始めているからなんでしょうね。

 

出力は45W+45W(8Ω 20Hz~20kHz)で、旧390シリーズと比べて5Wダウンしています。

これは上級機と同じコンデンサーなど共用したため、このような結果になったんだとか。

でも、少々のパワーダウンくらい音量的にほぼ影響はないし、音質の向上を図るための止むを得ない変更と言えるでしょう。

 

またデジタル回路とアナログ回路が、相互に悪影響を及ばさないよう、デジタル回路を使わない時に音質低下を防ぐアナログモードを搭載しています。

あと390シリーズからのからの変更では、ラウドネス回路やプリアウト端子がなくなっています。

代わりにサブウーファー端子を設け、低音不足を感じた場合の補足に備えています。

 

 

スピーカー出力端子も、2系統から1系統に減りました。

その他、ファンクションスイッチに「TUNER」の文字も消えています。

ミニコンポと違い、機器が分かれたバラコンを選ぶ方は、FMチューナーをもう使わないようです。

 

それと、他の機器をアンプ側のスイッチで同時ON/OFFできる、アウトレット電源端子も省略されてしまいました。

これがないとコンセントの整理が本当は不便なんですが、ノイズの発生を減らせるメリットを優先したと言うことです。

残念な変更点はいくつかあるものの、390シリーズの基本形を受け継いだまま、時代に合わせた機能を積んだアンプが本機と言えるでしょう。

 

DENON PMA-600NEとPMA-800NEを比較してみると

 

DENONにはPMA-600NEの上級モデルとして、PMA-800NEがあります。

両機は上下関係にありながら、価格差はわずか12.000円程しかありません。

 

この価格差で、一体どれくらい内容に違いがあるのか気になるところです。

調べてみると中身の差は、まさに12.000円分くらいであることが分かりました。

 

回路に使用する多くの部品は共用しています。

性能的に見ても、800NEは出力が50W+50W(8Ω 20Hz~20kHz)と、600NEと比較してわずか5W高出力なだけです。

 

 

機能を見ると、800NEはスピーカー端子が2系統あるのに対し、前述のように600NEは1系統しかありません。

また800NEは、フォノイコライザーがMM型とMC型の、2種類のカートリッジに対応していますが、600NEはMM型のみの対応です。

 

ところが600NEには、Bluetooth機能とサブウーファー端子が装備されています。

上級機でありながら、800NEにはこの2つがありません。

 

その代わり、光デジタル端子が3系統と、1系統増えています。

ボディの大きさは両機全く同じで、重量もほぼ同じです。

 

ただし音質には少し違いがあるようで、どちらもDENONらしく低域に重心を置いた音なのですが、比較すると600NEの方が押し出し感がやや弱い傾向にあります。

この程度の違いであれば、MC型カートリッジなど使わず、スピーカーも1組しかなくてバイワイヤリングにも関心がないのなら、600NEの方がお得と言えるかも知れませんね。

 

では次に、実際のPMA-600NEの音質や使い心地はどんなものでしょうか?

すでに愛用しているユーザーの皆さんのレビューで、確かめてみることにしましょう。

 

DENON PMA-600NEのユーザーレビュー

 

★「800NEを1年半くらい使っていた。急に電源が入らなくなり修理中でしばらく使えないのも耐えがたく、発売された際試聴していた600NEを購入した。800NEと比較してという視点となるが、この値段でこれだけ鳴れば十分に満足という部分は最初にいっておきたい。800NEから交換してすぐに低音域の違いを感じた。若干締りがなく解像感も悪い。そのためか低音不足を感じる。800NEにはないサブウーファー端子が600NEだけについているのもこのためかなと思う。音全体は厚みと奥行き感がだいぶなくなった。(800NEとの差は)微妙なのかも知れないが、明らかな差はある。ただ全体的なバランスはDENONサウンドを踏襲しており、この値段ならまぁ満足しないといけないかなと思う。総評としては、ローエンドだがリビングで手軽に映画・音楽を楽しむには十分な製品だと思う。」

★「エントリー機とはいえ、進化していて何の不満もない。つまみの質感もいい。設置場所に奥行きがない出窓のような場所でも設置しやすいと思う。スマートフォンでBluetoothで聴くと、YouTubeやラジコを量感のあるいい音で聴ける。設定も簡単。極小音で夜中に聴いてもギャングエラーがなく、リモコンでの音量調整も丁度良い。高級オーディオと比べるものはないが、音量を上げても耳当たりの良いオーディオと言っていいアンプ、これは現代の名機だと思う。」

★「音はとても良い音だと思うのだが(特に中低音が心地良く印象的だが)、全体的にこもって聞こえて透明感に欠け厚みも足りない感じがする。特にボーカルが、もやっと聞こえるのが気になる。アンプとセットで買ったスピーカー(DENON SC-M41)の相性が悪いのかと思い、スピーカー(DARI OBERON1)を買い替えたが音の傾向は変わらなかったので、アンプの特性なんだと思う。音量を上げるとだいぶ気にならなくなるが、やはり普段の音量で聴きたい。」

★「音の試行錯誤は自分勝手で面白い。この商品をネット検索しまくった。購入して正解だった。個人的な感想であるが、音は元気で良い。やかましいということではない。ソースダイレクトでも高音低音は、貧弱に感じられない。ボーカルがハッキリと聞こえてくる。前に使っていたアンプに比べて、全体的に鮮明に聞こえくるようになったと思う。今までの試行錯誤を解決してくれたような気分になった!」

 

DENON PMA-600NEの評価

ここから以上を踏まえて、PMA-600NEを私が評価してみたいと思います。

長年つちかったノウハウをベースに、確実に進化した製品を作り続けるDENONは、エントリークラスのアンプでも決して手を抜かないのが良いところ。

 

新しいPMA-600NEでも、それをひしひしと感じさせてくれます。

390シリーズの基本をそのまま残し、不要な部分は捨てながらも新しい機能を搭載していることに、とても好感が持てますね。

 

本機の最大の魅力は、やはり中低音域に太く重心を置いた、耳に心地良い音質にあると思います。

反面、高音が不足することもなく、スッキリ解像度が高い音質なので、特に小編成のジャズバンド(例えばピアノトリオなど)が似合う音なのではないでしょうか。

 

ネット上のデジタルソースを本機で聴きたい若い人や、アナログレコードの音にこだわるベテランのオーディオファンも、納得させるだけの高いクオリティを持っていると言えるでしょう。

ただし、音質的にはややPMA-800NEが上回っていて、こちらの方が低音域の押し出しが強く満足度は高くなります。

 

また私のように、バイワイヤリング接続にこだわるユーザーだと、スピーカー端子が1系統になってしまったことに不満を覚える方もいるでしょう。

これらの弱点にこだわらなければ、少しでも安く買える本機で十分のハズです。

初めて本格的なアンプを購入するなら、利便性と音質の良さの兼ね合いで、コストパフォーマンスの高い本機をおすすめしたいと思います。

 

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