パソコンやテレビの音を高音質で聴いてみたい。
しかもできるだけシンプルに楽しみたい。
そのような人は、結構多いことでしょう。
決して本格的にコンポを揃えるのではなく、できるだけ少ない機材で良い音が聴けたなら、と思っている人ですね。
それならば、デジタル接続ができるアンプを内蔵した、アクティブスピーカーの導入を考えてみると良いかも知れません。
そんな中で人気のロングセラー機「ONKYO GX-500HD」は、候補に入れるべき製品の1つと言えるでしょう。
今回はアクティブスピーカーGX-500HDに付いて、ユーザーレビューを基に検証し、評価してみたいと思います。
そもそもアクティブスピーカーのとパッシブスピーカーの違いとは?
良く質問される、アクティブスピーカーとパッシブスピーカーの違いですが、簡単に言えば、エンクロージャーにアンプを内蔵したのがアクティブスピーカー。
対してパッシブスピーカーはアンプがないので、パソコンやテレビなどと接続できず、そのままでは音を出すことができません。
なので、パッシブスピーカーはアンプやレシーバーを介し、音を増幅しないとスピーカーを鳴らせないのです。
アクティブスピーカーならアンプを内蔵し、音の入出力端子が付いているので、シンプルにオーディオ環境を構築できる訳です。
そのため、パッシブスピーカーと違い電源が必要で、コンセントが付きます。
別途にアンプを用意する必要がないので、省スペースになり、機材を置く場所に余裕のない人に打って付けなのです。
ONKYO GX-500HDの特徴
アクティブスピーカーGX-500HDは、40W+40W(4Ω)と言う高出力アンプを内蔵して、本格的なオーディオ機器と変わらない音を堪能することができます。
10㎝ウーファーと3㎝ツィーターの2ウェイ構成で、バスレフ型エンクロージャーを採用しています。
入力はアナログ2系統に光デジタル1系統を備えており、光デジタル出力できるパソコンやテレビから、高音質な伝送が行えるのが大きな特徴です。
これが、もしアナログ伝送だけの製品なら、魅力は半減してしまいますね。
アナログ入力端子(RCA)は、CDプレーヤーやイコライザー付きレコードプレーヤー、デジタルプレーヤーなどの接続に使うと良いでしょう。
ただし残念ながら、ワイヤレスでの接続には対応していません。
単なるPCスピーカー・TVスピーカーと見てしまうと、価格に見合わない製品と判断されかねないので、デジタル接続ができることを大いにアピールすべき製品ですね。
本機はデジタル接続することで、パソコンにハイレゾ音源を溜めていたら、そのままハイレゾサウンドを楽しむことも可能。
また最近始まったテレビの4K放送は、音もそれに合わせて高音質です。
本機で再生するなら絶対、デジタルで接続可能な機器との組み合わせがおすすめですよ。
では実際の音質や使い勝手は、どんなものでしょうか。
すでにユーザーになった皆さんのレビューで、確かめてみましょう。
そのあとで、私がGX-500HDを検証して評価してみたいと思います。
ONKYO GX-500HDのユーザーレビュー
★「PCとの光接続だが、アナログ接続よりは解像度が上だ。安いPCスピーカーのドンシャリよりは、大人のピュアオーディオの世界の音だ。トレブルやバスの調整つまみはない。すこし低音が抑え気味だが、それはソースによりけりだ。音源によっては低音が強くでたりする。ボリュームを上げて使用できる部屋の方が、このスピーカーの音質がよくわかる。」
★「高音が特に美しい。艶やかで曲によっては、さしすせそのサ行が強調されて聞こえる事もあるが、伸びが良く綺麗。中域は落ち着いてコレも艶やかさがあり、張り出して来てとても良い。低域は少しスケール感を抑え気味なところがある。私の場合は低音感を補うよう、サブウーファーを接続している。全体的にバランス良く楽しませてくれる。アクティブスピーカーを沢山ある限り、この価格帯のモノを聴いてきたが、多分ベストな選択だったと思う。」
★「スピーカーの背面部分が相当熱くなる。おそらくこのまま放置すれば、アンプ部分のコンデンサの寿命が短くなることだろう。スピーカーを3年で処分するなら大丈夫だが、5年10年大切に使っていこうと思うなら、熱対策は必須だ。夏場にエアコンを付けずにつけっぱなしはヤバい。」
★「音は一言で言うと元気系。特にジャズやロックは文句無しの音で鳴る。クラシックもソロ音楽は素晴らしい。オーケストラになると各楽器の分解能が少し粗くなるが、音楽としては十分楽しめる音だ。」
ONKYO GX-500HDの評価
GX-500HDは、PCスピーカーのジャンルからすると、結構高価な部類に入る製品です。
それだけにデジタル接続すれば、低音から高音にかけて歪がなく、解像度の高い音質を楽しませてくれます。
大編成の音楽だと、ちょっと音が交じり合ってにごる傾向ですね。
しかし、小編成のクラシックやジャズのピアノトリオなど、少人数で演奏する曲なら、とても立体感があって心地良く聞こえます。
アンプが内蔵されたアクティブスピーカーは、一般的にパッシブスピーカーより音質が劣ると言われますが、本機はそれには該当しないでしょう。
また人によってはレビューにあるように、低音の押し出し感が物足りないようです。
それをメーカーは承知しているのか、裏側をみるとサブウーファー端子が用意され、まるでお好みで低音を増強して下さいと言っているかのようです。
恐らく多くのユーザーは、それで音の満足度は高まることでしょう。
でも実物を見ると分かりますが、パソコンと並べると少しデカいです。
テレビのスピーカーとしてなら、違和感は感じませんが・・・。
そこへサブウーファーを追加してしまうと、単なるPCスピーカーではなく、それこそ立派なPCオーディオ製品になってしまう感も否めないでしょう。
私の考えでは、できるならサブウーファーは使わず、トーンコントロールで補正したいものですが、あいにく本機には付いていません。
なので迫力ある重低音を求めるユーザーなら、同じアクティブスピーカーの「MACKIE CR3」を選ぶと、ドンシャリ系ですが不満が減るかも知れませんね。
本機の良さは低音の迫力よりも、楽器の持つ音色を、リアルに表現してくれるところにポイントがあると思います。
その点に好感を抱くユーザーなら、本機GX-500HDを選ぶのが良いでしょう。
発売以来10年を過ぎた本機が、ロングセラーになっていることを考えれば、ただならぬ存在であることをあなたはお分かりになるでしょう。
※この商品は、現在販売されておりません
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