オーディオコンポの選び方は、千差万別。
どのアンプ・スピーカー・プレーヤーの
組み合わせがベストなのかは、
ユーザーの好みで決めるべきです。
ただある程度オーディオ歴のある人なら、
それ迄の経験で好みの音が判断できますが、
初心者だと迷うことも多いでしょう。
オーディオ初心者が初めて
コンポを購入しようと考えた場合、
機器の価格バランスはどれ位にすれば、
良い音を楽しめるのでしょうか?
アンプとスピーカーだけで言えば、
私は比率が1:1がベストと考えます。
今回は、初心者がオーディオを
始める際のお金の掛け方について、
アンプとスピーカーの価格バランスに
特化してお話してみたいと思います。
オーディオの音の良し悪しはスピーカーで決まると言うのは間違い
色々ネット検索すると、オーディオの
音の良し悪しはスピーカーで決まるので、
一番お金を掛けるべきコンポは
スピーカーだとの口コミが多いですね。
なのでアンプはほどほどの価格のもので
十分、と言う情報を多く発見します。
アンプはスピーカーと違い、
価格差があってもそれほど音質差がない
からと言うのが理由のようです。
でも、これ本当なんでしょうか。
私の経験で言えば、
これは間違いだと思います。
私はオーディオを趣味としてから
30年以上経っており、
アンプとスピーカーを中心に、
いくつかグレードアップして来ました。
確かにコンポの中で
最も音の違いを楽しめるのは、
スピーカーだとは認めます。
でも以前、25㎝ウーファーを搭載した
密閉型スピーカーを使っていた頃のこと。
当時低音の量感不足に悩んでいたので、
思い切って次に36㎝ウーファーの
バスレフ式大型モデルを購入しました。
さぞかし迫力ある重低音を奏でてくれる
ものと期待してのグレードアップです。
ところが鳴らしてみると、確かに
低音の量感だけは少し増えましたが、
全音域に渡り迫力が今ひとつでした。
エージングしなければダメなのかと、
その後一生懸命鳴らし込みましたが、
半年経ってもそれほど変化はありません。
なぜだろうと悩みながら、
スタンドやケーブルも交換してみましたが、
これもほとんど効果がありませんでした。
そこで最後の手段として、今度はいよいよ
アンプを交換してみることに・・・。
あまり予算もなかったので、
次もプリメインアンプを選んだのですが、
100Wのパワーだったものを、
新しい機種は150Wへグレードアップ。
価格は2倍近く高いものです。
そうしてスピーカーにつないでみたら、
音が随分前に出るようになり、
迫力も増して来たではありませんか!
驚いた私ですが、
その時ほどアンプで音が変わることを、
実感したことはありませんでした。
ちなみに一度前に戻って、
グレードアップ前の密閉型スピーカーを、
新しいアンプにつないでみました。
すると何と、以前と見違えるくらい
迫力ある音を奏でたのです。
低音の押し出し感も、
かなり改善されました。
「これだったらスピーカーじゃなくて、
初めからアンプを交換すりゃ良かったな」
「大きなスピーカーを購入して、
余分な出費をしてしまったな」
と、後悔しましたね。
この時は、本当にアンプの
重要性を実感したものです。
いくら高価なスピーカーに交換しても、
アンプそのものがスピーカーの
ポテンシャルを引き出せないなら、
音の悩みは消えないと学びました。
アンプとスピーカーの価格バランスは初購入なら1:1がベスト
私の経験上初めてのコンポ購入は、
アンプに最も価格に重きを置くべき
と考えています。
何だかんだと言って、
アンプの性能次第で
スピーカーの持ち味を
生かしも殺しもするのです。
オーディオコンポを一度に組むのなら、
アンプを優先に機種を選定し、
それに応じた価格バランスで
スピーカーを決めると良いでしょう。
アンプとスピーカーの価格バランスは、
アンプ1台とスピーカー2台の価格が
同額なのがベストと言うのが私の持論。
このバランスでオーディオを始めて、
いずれ音に物足りなさ感じたら、
スピーカーを上級機にするのがおすすめ。
その時は、
アンプとスピーカー2台の価格バランスを、
1:2くらいにしてはいかがでしょうか。
アンプとスピーカー1台の価格が同程度なら、
そのアンプはまだ十分に新しい
スピーカーの持ち味を引き出せるでしょう。
その次にまたグレードアップを図るなら、
今度はアンプに手を付けるのが
オーディオの醍醐味だと思います。
さらにその後は・・・、
もうあなたの好きなようにして下さい。
10万円のアンプに1本50万円のスピーカーを
鳴らすシチュエーションも否定しませんが、
それはあなたがある程度オーディオの音を
知った後にする行為だと私は提案しましょう。
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