あなたは、「スピーカーエージング」と言う
言葉を聞いたことはあるでしょうか?
エージングは “エイジ” つまり、”年” を意味
する言葉で、まさしく “年を重ねる” と訳されます。
言い換えると、オーディオコンポの
慣らし運転ですね。
電気信号を通して、
わざわざ製品を消耗させるのです。
「え、そんなことって必要なの?意味がないのでは?」
オーディオ初心者のあなたは、
そう思うかも知れません。
実を言うと、
『オーディオ製品のエージングは、できればやった方が良い』
『特にスピーカーは、
しばらくの間大きな音量で鳴らし続けると効果的』
これが正解で決して迷信ではなく、意味のないことでもありません。
慣らし運転は、マイカーを購入した
時にも必要と言われるのと同じ。
新車は、まだピストンがエンジンの中で馴染んでないため、
滑らかに動くようにすべく、初走行から1.000㎞までは
あまりアクセルを吹かさないで走るのが良いとされています。
暫くエンジンに負担を掛けず高回転を抑えた方が、
本来の性能を発揮するようになり、寿命も延びるのです。
オーディオ製品もスピーカーユニットは、
激しく前後に振動することで音を再生します。
こちらの動画をご覧下さい。
音楽ソースの信号で、スピーカーユニットのエッジが、
ビンビン振動していることがお分かりでしょう。
協力 spcjpnorgさん
この振動を滑らかにするために、時間を掛けて
スピーカーを鳴らすことが重要なのです。
例えば、あなたがオーディオショップでスピーカーを
色々と視聴し、お目当ての機種を見つけたとしましょう。
その後、ネットなどで購入して、
自宅でセッティングしました。
早速、好きな音楽を鳴らした時、「あれ、何か違うぞ?」
と感じることがあるかも知れません。
●「お店で聴いた時と耳の調子が違うのかな?」
●「アンプがお店で使っていたものと違うからかな?」
●「それとも、視聴ルームと自分の部屋と構造が違うから?」
事実、これらが要因になることはあります。
「でも、それにしても低音が
響かないし、高音も伸びないなぁ」
一瞬、機種選びに失敗した!と、
後悔してしまうかも・・・。
実はこれ、まだエイジングされていないことで、
スピーカーユニットが十分に振動し切れていなかったり、
エンクロージャーが完全に乾燥していないことが原因。
エージングすることで、スピーカーの本来の
性能が発揮されるようになるのです。
やり方はカンタン。
あなたの好きな音楽を少し大きめの音
(だいたいボリュームが時計の9時くらいの位置)で、
延べ30時間~100時間ほど鳴らせばOK!
そうすることで、少しずつあなたが求めていた
音質が戻って来るようになるのです。
とは言え、特別意識をせず毎日使いこなすだけでも、
段々とエージング効果は出て来ますので大丈夫。
大事なことは、オーディオ製品に限らず機械も
人間と同じように、ある程度準備運動をしないと、
ちゃんと仕事ができないものと認識することです。
ぐるっと遠回しに結論を引っ張ってしまいましたが、
このことをあなたも覚えておいて、
豊かなオーディオライフを楽しむようにして下さいね。
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