今人気の、小型ブックシェルフスピーカー。
ウーファーが10㎝前後のために、本体がコンパクトで置き場所にも困らず、小気味良い音質が特徴です。
ですが機種によっては低音が不足し、迫力に欠けることもあるでしょう。
そんな場合は、アクティブ・サブウーファーを追加することで、ゴキゲンな音に変化させることが可能です。
しかし、小さなスピーカーにちょうど似合う大きさのサブウーファーを探すと、なかなかないもの。
ならば、こんな可愛いモデルはいかがでしょうか?
それは「FOSTEX PM-SUBmini2」です。
今回は、このPM-SUBmini2をユーザーレビューを参考に、その魅力に付いて追及・評価してみたいと思います。
FOSTEX PM-SUBmini2は小型ブックシェルフにピッタリフィット
PM-SUBmini2は、わずか口径13㎝のコンパクトアクティブ・サブウーファー。
サブウーファーと言えども、小型モデルはバスレフ型を採用したものが多いものです。
ですが本機はあえて密閉型として、スピード感とキレの良い重低音を再現するのに成功しています。
そのために50Wのデジタルアンプを内蔵して、エンクロージャーもしっかり丈夫な木製とし、ユニットの振動を受け止める構造になっているんです。
ここでメーカー提供の、本機のイメージ動画をご覧いただきましょう。
あくまでイメージですが、小さくても元気に音を奏でる雰囲気がお分かりいただけたでしょうか?
小型スピーカーの低音を補うべくサブウーファーが欲しくても、床ではなくデスクトップに置いたり、オーディオラックやTVラックの中に入れたいユーザーもいるはず。
すると多くのモデルではそれを叶えることができず、サブウーファーの購入を諦めていた方もいるに違いないでしょう。
本機は幅20㎝x高さ18.5㎝x奥行き23.3㎝のサイズで、置き場所の自由度が高くなっていいるんです。
便利な機能としては、オート・スタンバイ機能があります。
再生側からの音声信号が途切れた場合、自動的にアンプを待機状態にして、使用電力量を最小にしてくれるものですね。
完全に使用を止める場合は、電源スイッチを手動でOFFにする必要がありますが、わずかの間使用しないだけなら、そのままにしておいても省エネになるのです。
これは、旧モデルのPM-SUBminiにはなかった機能ですから、非常に便利になったと思います。
接続方法ですが、プリメインアンプを使用している場合、サブウーファー端子やプリアウト端子からRCAケーブルで出力して、本機のインプット端子につなぎます。
もしプリメインアンプを使わず、例えば、TVにアクティブスピーカーをつないで使っているなら、TVからまず本機のインプット端子へつなぎ、スピーカーは本機のスルー端子からつなげばOK。
一般のサブウーファーにはスルー端子がない場合が多く、アクティブスピーカーをつなぐことはできません。
同社には、PM0.1eやPM0.3Hなどのアクティブスピーカーをラインナップしているので、これが使用できるようスルー端子を設けたのでしょうね。
そのほか本体には、ボリュームつまみやクロスオーバー調整つまみがあり、一緒に使うスピーカーシステムとの音のバランスが図れるようになっています。
では実際に本機は、システムにどんな効果をもたらしてくれるのでしょうか?
すでに愛用しているユーザーの皆さんのレビューで、使い勝手と共に音質を確かめてみることにしましょう。
FOSTEX PM-SUBmini2のユーザーレビュー
★「表面に防護ネットが無いのがちょっと不安だが、LEDランプの配置や裏面のコントロールパネル等、使いやすいデザインだと思う。音質は中音以上が混じることもなく、腹に響く低音が心地いい。」
★「PM-0.3Hと合わせて買った。取扱説明書にセッティング例が載っていたので、それに合わせてから微調整した。私は机の下にセッティングしたので、若干音量を上げて使っている。結果PM-0.3Hだけの場合と比べて低域が豊かになり、いいバランスで鳴るようになった。」
★「リビングのテレビラックの棚に収まるサイズなのでこれを選んだが、予想以上に低音の伸びがない。スペースに余裕があるなら、最低20センチの口径は必要かと思う。」
★「なかなか締りがあって速さのある低音。足元から来る重低音では無く、直接鼓膜に素早く届く低音といった感じだ。このウーファーは音の輪郭がはっきりしているので、私の好み。6帖~10帖くらいの部屋で聴くなら十分。映画等でジェット機の音や車の音等で揺れるような地響き重低音を!という方には向かない。」
FOSTEX PM-SUBmini2の評価
ここからは以上を踏まえて、私がPM-SUBmini2の評価をしてみたいと思います。
アクティブサブウーファーとして本機は、かなり小型の部類に入るモデルです。
通常16㎝~20㎝口径のユニットが多い中、本機はわずか13㎝。
しかもバスレフ型ではなく、このクラスでは珍しい密閉型を採用しています。
大きさだけ見ると、たいした重低音は出せないのではないかと思いがちです。
しかしサイズに見合わぬ50Wものパワーを有し、幅や高さに比べ奥行きがあるので見た目より容積は大きく、サブウーファーとして十分期待に応える重低音再生ができます。
設置をきちんとすれば、ボワボワしない歯切れの良い重低音を楽しめるのが、本機の音の特徴と言えるでしょう。
ただ冒頭に述べたように、一緒に使ってバランス良く聞こえるのは、10㎝口径前後の小型ブックシェルフスピーカーに限ると思います。
一緒に使うスピーカーが大きいのに、設置スペースだけを考えて小型の本機を選んでしまうと、システム全体として力不足になるのは十分に予想が付くので、その辺り注意が必要ですね。
パッと見の大きさからすれば、ミニコンポの補強用サブウーファーにお似合いと連想でき、ちょうど音のバランスが取れるのではないでしょうか。
本機から追加されたオート・スタンバイ機能ですが、完全に消音されていないのに、時々曲の途中でスタンバイに入ってしまう弱点があるようです。
そんな時は、出力機器側の音量を大きく設定することで、この状態を回避しやすいとのことなので、可能ならばそうすることをおすすめします。
上手くいかない時は思い切って、オート・スタンバイ機能をOFFにしてしまいましょう。
床をとどろかせるほどの重低音を出すことはできませんが、現在使用しているスピーカーシステムへ、もっと重低音を追加したい用途にはとても効果的です。
ミニコンポの低音補強のほかに、TVサウンドに低音の迫力を加える使い方にも相応しい、コンパクトサブウーファーと言えるでしょう。
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