ヘッドホンで音楽を聴くのが好きな人には、
重低音を利かしたモデルにこだわる方も多いことでしょう。
耳に響くバスドラの振動が、心地良く奏でてくれる感触を、
私にも理解できますからね。
しかし、やたら低音ばかりが強調されるだけで
高音や中音とのバランスが悪く、
聴いているうちに疲れてしまうモデルも存在します。
低音が一人歩きせず、高音や中音とちゃんと調和の取れた
“重低音ヘッドホン”、あなたは興味ありませんか?
そこで私がおすすめするのが、オーディオテクニカの
「SOLID BASS ATH-WS1100」です。
ひと味違う重低音ヘッドホンATH-WS1100を、
これからレビューで評価してみたいと思います。
重低音ばかりを強調しないSOLID BASS ATH-WS1100
ATH-WS1100は、
ディープモーション・ハイレゾオーディオドライバーを搭載の、
圧倒的な重低音再生を実現するヘッドホン。
音質重視のハイレゾ音源を、ぶ厚い低音で
心地良く楽しめることを目指した製品なんですね。
そのため、わざわざ携帯性の悪い大きなボディの密閉型にして、
音源の持つ魅力を逃がさない設計としています。
比較的高価格クラスのヘッドホンだけに掛け心地にもこだわり、
部位によってソフトなクッション材と硬めのクッション材とを
効果的に使い分けています。
その結果、長時間のリスニングにも疲れないと言う、
これが1つのポイントとなっているんです。
全体的にモコモコしたデザインですが、
このデザインも掛け心地の良さに一役買っているようです。
では次に、実際の音質はどうなのか、あちこちから集めた
ユーザーの皆さんのレビューで評価してみましょう。
SOLID BASS ATH-WS1100のユーザーレビュー
★「デザインは、人それぞれに好みがあるため一概には言えないが、SONYやJVCのヘッドホンよりも装着部分がかっこ良い。高音域はそれほど期待していなかったが、音抜けが良く聞える。低音はさすがBass。この値段で、こんな音を聴いても良いのかと思うほどの迫力だ。付け心地もかなり良い。使い込んでも緩くならないので、良い感じにフィットしてくれる。」
★「正直カッコ良い。エアベントが素晴らしく未来的。見せびらかしたくなるデザインだ。高音は、完全に伸び切っている訳ではないが良質だ。聴き疲れはしない。ところが、低音は案外普通。シリーズ自体の感触はあるが、これを期待して購入するとガッカリする。外音の遮断性はそこそこあるが、音漏れはちょっとある方だ。総じて、決して値段以上の性能ではないが、iPhone直付けでもちゃんと鳴らし切るし、値段も手頃だ。」
★「確かに低音は出るが、中高音部の音色に癖がある。個人の好みもあるが、残念ながら私の好みには合わなかった。以前使っていたATH-MSR7と比較すると、こもった感じに聞える。」
★「ワイヤレスにしようかと迷ったが、ワイヤレスは音質がイマイチだったし、部屋でゆっくり聴けるもので、かつ重低音の物が欲しかったので有線のこちらを選択。さすがに重低音を売りにしているだけあって、音に迫力が感じられる。デザインも重圧感があり、大変気に入っている。」
★「SONYの1Aも所有しているが、同じ低音ホンでもこちらの方が切れの良い、良質な低音を鳴らしてくれる。少し側圧が強いが、イヤーパッドの装着感は素晴らしい。」
SOLID BASS ATH-WS1100の評価
このATH-WS1100を聴いてまず感じるのが、
全域に渡って音が硬いと言うことです。
柔らかな、伸びのある音が好みの方には
向かないかも知れませんね。
悪い表現をすれば、少しドンシャリな
傾向にある製品と言えるでしょうか。
特徴である低音に関しては、さすがに
重低音が響き音圧もしっかり感じられます。
しかし、高音や中音が結構主張する伸びやかな音であることで、
低音ばかりが前に出てくる鳴り方とは少し違う印象を受けます。
SONYやBOSEの重低音モデルとコンセプトが一緒ながら、
少し異質な感じです。
メーカーの主張する、
圧倒的な重低音が出ているのも認めますが、
それに負けないように中音のボーカルは立体的だし、
高音のシンバルもシャリッと聞えるのです。
この音バランスは、ワイヤレスタイプのモデルでは再現しにくく、
確実に音声信号を伝達する有線タイプならではのものと思います。
そんなところから、重低音ヘッドホンでありながら、
似合う再生ソースはゲームや映画の音ではなく、
まさしくハイレゾやCDの音楽ソースなんですね。
低音の迫力を重視しながらも、高い音域の楽器の音色まで、
たっぷり味わいたいと思う方にはおすすめのヘッドホンです。
細かい音までじっくり堪能できる密閉型でありながら、
できるだけ自然な付け心地を狙ってのことなのか、
完全には外部の音を遮断しないし音漏れも大きいです。
そんなところから、この製品は野外で気楽に楽しむよりも、
部屋で静かに聴き込むのが一番正しい使い方と言えるでしょう。
または
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