ハイエンドコンポの音質って、価格の安いものとそんなに違うものなのか?

 

私は、オーディオコンポほどピンからキリまで
“価格差の大きい商品はない”
と思っています。

アンプとスピーカー・レシーバーが、セットで
1万円台で買える立派なコンポがあると思えば、
スピーカー単体で600万円もする製品も存在します。

 

どちらのものも、働きは同じ。

 

音源を、できるだけ忠実に再現することです。

単純に言って、2本で1200万円もするスピーカーは、
セットで1万円台で買えるコンポの、
1000倍の良い音を再生するのでしょうか?

 

今回は、オーディオコンポの
“高級品と安価な製品音の違い”
を追ってみようと思います。




 

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システムオーディオで価格の違いを見る


マッキントッシュ MXA70

写真にある、レシーバーとスピーカーの3点セットの
システムコンポは、「マッキントッシュ MXA70」

マッキントッシュは、アメリカの
高級オーディオの老舗メーカー。

 

大きな電源トランスなど搭載して、
とてもパワフルな音を奏でるアンプを
ラインナップしていることで有名です。

このMXA70は、忠実にハイレゾを
楽しめる強力なDACを内蔵。

 

専用のヘッドホンアンプを搭載し、
究極のデジタルサウンドを再生するコンポです。

付属のスピーカーは小型で
パワーアンプ部の出力も50W+50Wですから、

ミニコンポを想像してしまいそうですが、
電源部が大きく重さが12kgとヘビー級です。

 

価格は何と、税込で80万円強。

 

ベテランのオーディオマニアであっても、
おいそれと買える製品ではありませんね。

 


CMT-SX7

 

対してこちらのコンポは、ワイヤレスで
デジタル音源を楽しめる「ソニー CMT-SX7]

これ1台で、数種類のワイヤレス接続で、
デジタルプレーヤーを再生できる機能を持っています。

 

ハイレゾ音源にも対応しているし、
またアップコンバート機能を使って、

手持ちのCDもハイレゾ相当の音質で再生できる
技術も持ったコンポなんですね。

 

小さなボディでありながら
出力は50W+50Wもありますから、
MXA70と同等の性能を誇ります。

 

この内容で、税込4万円強で買える価格です。

 

MXA70と価格と機能だけで比較すれば、こちらの方が
めちゃくちゃコストパフォーマンスが高いですね。

しかし、CMT-SX7は見た目でもプラスチック感
ありありだし、操作性も安っぽさ丸出しです。

 

製品に触れて分かるMXA70との違いは、
レシーバーの重さです。

CMT-SX7はわずか2.7kg。

その差は10kg近くもありますから、いかに
中身の濃さが違うかお分かりになるでしょう。

 

実際に両者の音質差がどれほどあるのか、
聴き比べてみないと何とも言えません。

が、見た目やスペックだけでも、
高級オーディオの凄さが理解できそうですね。

 

オーディオ高級品は、使う素材が違う

 

ハイエンドオーディオと呼ばれる高級オーディオ製品は、
ショップで見ると分かるように、まず見た目が違います。

 

スピーカーは高価で重いムク材を使い、
仕上げがとても美しい。

美しいことが直接高音質につながるとは限りませんが、
少なくともお金持ちの所有欲をかき立てることでしょう。

アンプにしても価格の安いエントリークラス製品は、
ツマミがプラスチックでできているのに対し、
高級製品はアルミ削り出し品が使われたりしていますね。

 

操作性だって違います。

 

エントリークラスのアンプのボリュームは、
回してもスカスカしていますが、
高級品の方はずっしりと重く滑らかに回ります。

 

中身の素材だって違います。

 

高級品のそれは、アルミや銅が
ふんだんに使われているんです。

アンプの電源トランスもクソでかいものを搭載していますから、
製品が非常に重かったりしますからね。

 

希少なレアメタルもあちこち使うことで、
これだけでも価格が高くなるのは当然でしょう。

 

オーディオ高級品は、究極の自己満足商品

 

オーディオ専門店へ行くと、ずらり
ハイエンドオーディオを目にすることができます。

実際に聴かせてもらうと、確かに
素晴らしい音質に驚かされてますね。

 

リアル感ありありで、目の前に本モノのプレーヤーが
演奏しているかのような錯覚に囚われてしまいます。

高いけど、買ってしまおうと思わずに
いられなくなります。

 

前述のように、外観も
高級素材を使っているので見た目も豪華で、
部屋のインテリアにもなるでしょう。

内部の部品も手作りだったりして精密に作られ、
レアメタル素材などふんだんに使われていることで、
良い音が出て当然ですよね。

 

でもですよ。

 

ショップは、商品の性能を余すことなく再現させるため、
ショールームを音響性能の良い作りにしてあります。

アンプやスピーカーも理想の設置を施し、
まるでちょっとしたコンサートホールのような
環境の中で鳴らしているんですね。

 

そこで聴かせてくれる音楽ソースは、
最高の音質で録音されたLPレコード、
またはSACDなどのディスクを使ったもの。

これらの好条件を全て揃えた上で、初めて
ハイエンドオーディオコンポの真価が発揮されるのです。

 

同じこれら高級オーディオ機器を購入して、
あなたの部屋に設置しても、
同等の音が得られるかと問われれば “?” です。

ちなみ数万円で買えるエントリークラスコンポを、
ショールームで好環境の下、聴いたことがありますが、
エントリーとは思えない素晴らしい音を奏でましたよ。




結論として、高級オーディオ製品は、
常に価格に見合った高音質で再生できるのかと言えば、

性能を発揮できる室内環境・設置方法・音の良いソース、
全てが揃ってこそ真価が発揮されるのです。

 

これらの条件が全て揃わないと、単にお金持ちの
究極の自己満足商品になってしまうことでしょう。

 

安価な製品では、音楽ソースに入っている情報を、
まともに再現できないと言っている一部のマニアがいます。

しかし、この意見があまり当てにならないことが
これでお分かりいただけたことでしょう。

 

 

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