テレビが今世紀初頭にデジタル化されてから、大型で薄型パネルのモデルが一般的になり、ブラウン管モデルは完全に駆逐されました。
これは本当に、テレビの一大革命だったと言えるでしょう。
ですが、一部の高級機を除き、内蔵スピーカーの音質はすっかり貧弱に・・・。
それはまるで、小形のラジオを聴いているような感覚に陥るものです。
これを解決すべく、少しでも高音質に音を楽しむ方法として、Hi-Fiな外部スピーカーを使うことが挙げられます。
また別の方法としては、設置スペースを取らないサウンドバーを導入することですね。
私は家にあるテレビ2台のうち、1台にサウンドバーを、そしてもう1台には外部スピーカーをつないでいます。
そんな訳で今回は、サウンドバーとスピーカーではどちらが音が良いのか、そして音楽鑑賞も視野に入れるならどうなのか述べて行きましょう。
サウンドバーの特徴とメリット・デメリット
サウンドバーは横長の細長いバーの中に、高性能なステレオスピーカーとアンプを詰め込んだ、れっきとしたオーディオ製品です。
バー状のボディの中ではある程度容積を確保できるので、バスレフタイプとすることができるし、サブウーファーを内蔵させることで、低音再生能力を高めることもできます。
テレビからHDMIケーブル1本で接続可能なモデルが多く、互いにARC(オーディオリターンチャンネル)に対応していれば、テレビリモコンで電源のON/OFFや音量調節が可能。
非常に使い勝手が良いのが特徴です。
我が家ではDENON DHT-S216を使っていますが、デジタルアンプと言うことで、一般モードの他に、音楽モード・映画モードで音の変化を楽しことができます。
デジタル音源を生かす、サラウンドモードも内蔵。
またBluetooth機能もあるので、テレビを使わずともスマホやウォークマンなど、音楽プレーヤーの外部スピーカーとして使えるのも便利です。
サウンドバーの多くには、これらの機能が付いていると思って良いでしょう。
本体ボディはスリムなバーデザインなので、場所を取らないのもメリットですが、反面、大型スピーカーのように、ズンズンと腹に響く迫力に欠けるのがデメリットと言えます。
但しサウンドバーには、サブウーファーを独立させた2ユニットタイプもあり、これだと価格が高くなりますが、低音の迫力は増々(マシマシ)になります。
スピーカーの特徴とメリット・デメリット
(外部)スピーカーと言うのは、オーディオコンポで使うスピーカーシステムのこと。
アンプを内蔵したアクティブスピーカーなら、テレビの外部出力(RCA)端子を使いアナログ接続しますが、デジタル入力できるモデルもあります。
アンプを持たないパッシブスピーカーの場合は、プリメインアンプを一緒に使わないといけません。
音質はスピーカーとアンプの性能に依るもので、一般的なオーディオシステムと同じ、高音質な音と言って良いでしょう。
スピーカーが大型でアンプの出力も大きければ、相応にスケール感のある、迫力あるサウンドを提供してくれますよ。
我が家のもう1台のテレビに、スピーカーとアンプとの組み合わせていますが、当然テレビ内蔵のスピーカーと比べずっと良い音です。
ですが、サウンドバーのようにスリムに設置するのは難しく、スピーカー台などを必要とするのはデメリットとなるでしょう。
またARC機能がないので、テレビのリモコンでスピーカーを制御することは不可能。
音質は改善できるものの、テレビ周りがゴチャゴチャするし、使い勝手の悪さでサウンドバーより劣ることも、知っておかないといけません。
サウンドバーとスピーカーではどちらが高音質で音楽鑑賞に適してる?
単純にサウンドバーと(外部)スピーカーで音質比較すると、やはりこれはスピーカーの方に軍配が上がると思います。
サウンドバーは、サブウーファーを内蔵していても基本的に棒状なので、大型のユニットを搭載することができません。
せいぜいサブウーファーを別ボディにして、重低音を増強できる程度。
重低音にこだわるなら、スピーカーだってサブウーファーをを追加することで、より迫力あるサウンドを醸し出せますからね。
ですがもう1度、サウンドバーのメリットを考えてみて下さい。
そもそもこちらは、テレビのスピーカーの音を補う目的で開発されたもの。
テレビの周りをスッキリさせるスリムなデザインのため、大きな場所を取りません。
またARC対応モデルなら、モード切替こそ付属リモコンで行いますが、電源のON/OFFと音量調節は、テレビリモコンで可能です。
これって凄く便利だと思いませんか?
テレビの電源ON/OFFやボリューム調節って、結構ひんぱんに行いますから、これに合わせて、スピーカー側のスイッチやツマミも操作するのは面倒です。
元々音楽鑑賞用のオーディオとして買った、スピーカーやアンプで代用するなら我慢できるでしょう。
ですが、もし高い費用を掛けて新しく導入するなら、スピーカーやアンプを揃えるのではなく、どうせならもっと予算を上乗せして、ホームシアターにした方がマシでは?
そこそこのお金でテレビの音質改善を図るなら、使い勝手に優れるサウンドバーを選んだ方が無駄がありません。
それと我が家ではサウンドバーを購入したことで、耳の遠い私の父がテレビ音の聞こえが良くなったと言う、二次効果もありましたよ。
そんな訳で次の頁では、私のおすすめサウンドバーを3モデルご紹介しましょう。
音と使い勝手に優れるサウンドバー3選
「ヤマハ SR-C20A」幅60㎝のコンパクトサイズが魅力
SR-C20Aはサウンドバーの中でも、特にサイズがコンパクトなのがウリ。
幅60㎝x高さ6.0㎝x奥行き9.0㎝と小さく、組み合わせるテレビサイズを選ばないところが良いところです。
小さいながらも、パッシブラジエーターとサブウーファーを内蔵し、見かけより迫力ある重低音を再生します。
安い価格帯で、テレビのスピーカーを上回る音質が欲しい人に、ピッタリのモデルです。
耳の遠い高齢者でもニュースやドラマなど、人の声を明瞭に聞き取れるクリアボイス機能も搭載しています。
ARCは対応していますから、テレビのリモコンで本機を制御することが可能です。
ヤマハ(YAMAHA) コンパクトサウンドバー SR-C20A 横幅60cm PC ゲーム スピーカー Bluetooth対応 |
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「デノン DHT-S517」ワイヤレスサブウーファー搭載の2ユニットモデル
DHT-S517は、サウンドバーながら特に音にこだわった構成で、ミッドレンジとツイーター、そしてセンタースピーカーを本体に内蔵しています。
さらにウーファー(サブウーファー)を外付けとし、接続をワイヤレス化。
よって全体的にはコンパクトながら、本格的な迫力サウンドを楽しむことが可能です。
また本体トップにはイネーブルスピーカーを搭載し、天井に反射した音が上から降って来る効果を利用する、Dolby Atomos 3Dサラウンドを体験できます。
効果は限定的ながらも、オーディオコンポに匹敵するサウンドは、テレビスピーカーとは明らかに違う音を実感できるのは確か。
コンパクトボディで、ちょっとしたホームシアター気分を味わいたい人に、おすすめのモデルです。
なおワイヤレスサブウーファーは、音源はワイヤレス伝送でも電源ケーブルは有線となるので、その点はご注意を。
デノン(Denon) サウンドバー Dolby Atmosイネーブルドスピーカー内蔵 ワイヤレスサブウーハー付き 3.1.2ch DHT-S517K |
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「JBL BAR 800」ホームシアターに迫る本格的ユニット構成が凄い
BAR 800はコンパクトな構成の、ミニホームシアターと呼べそうなサウンドバーです。
バーの左右にあるフルレンジスピーカーは、取り外し式になっており、ワイヤレスリアスピーカーとして利用が可能。
リアスピーカーはバッテリーを内蔵しているので、完全ワイヤレスで使用できますから、セッティングがとても楽です。
外付けのサブウーファーも、音源伝送はワイヤレスになっており、置き場所の自由度が高い設計になっています。
25㎝の大口径ユニットと、300Wのハイパワーアンプのおかげで、サウンドバーとは思えない迫力の重低音を再生。
本機は取り外した2個のスピーカーをリアに置くことで、バー1本では再現しにくいサラウンド効果を発揮、ホームシアター並みの音の勢いを体験できるでしょう。
本来ならホームシアターを構築したいのだけれど、部屋が狭いのでコンパクトな機材でまとめたいユーザーに最適な、ハイクラスのサウンドバーです。
JBL BAR 800 Dolby Atmos 5.1.2ch サウンドバー 完全ワイヤレス サラウンド eARC HDMI Wi-Fi6 |
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いかがでしたか?
できるだけHi-Fiなサウンドで音楽鑑賞も楽しみたいのなら、やはり(外部)スピーカーを利用した方が良いです。
すでに所有しているスピーカーやアンプがあれば、それを利用するのも悪くありません。
ですが、コンパクトにテレビの音を改善するとすれば、サウンドバーを選んだ方が使い勝手も良く、満足度は高いでしょう。
それでもやっぱり音質に満足できないと言うなら、その時は思い切ってAVアンプを中心とした、ホームシアターの構築を視野に入れるべきです。
色々と悩んで、あなたのAVライフを充実させて下さいね。
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