AVアンプを中心にホームシアターを組んで、迫力あるサウンドを楽しんでみたい人は多いと思います。
でも、深夜に大きな音を出すのは家族に気が引けるし、マンションなど集合住宅住まいなら、隣近所に迷惑を掛けるのでボリュームが上げられない。
そんな悩みを抱えた人が考えるのは、まず、ヘッドホンの使用でしょう。
ヘッドホンでも高性能なモデルなら、ズシンと来る迫力ある音響を体感するのは可能ですからね。
ですが、それを長時間使っていると耳が痛くなったり、閉塞感が苦痛になったりして、使用をためらう向きもあるんじゃないでしょうか?
あなたがもし、そんな環境下にあるのなら、ワイヤレスネックバンドスピーカーを導入すると良いかも知れません。
音を出す振動板が首から肩周辺に付いていることで、耳を塞がず音漏れも少ないので、周囲に迷惑を掛けないスピーカーとして、今注目されているんです。
その中で、人気の1つとなっているのが「ソニー SRS-NS7」。
今回はこのソニー SRS-NS7にスポットを当て、その音質や使い心地等をユーザーレビューを交えながら、検証・評価してみましょう。
ソニー SRS-NS7があればホームシアターなしで立体音響が楽しめる
まずはメーカー提供の公式動画で、SRS-NS7の商品概要をご覧いただきましょう。
どんな楽しみ方ができるのか、また使用するメリットが掴めると思います。
本機はヘッドホンやイヤホンと違い、耳を塞がない形状なので、長時間の映画やストリーミング音楽を快適に聴くことができます。
ワイヤレスネックバンドスピーカーは、耳元で音が広がることで大きな音を出さなくても、迫力あるサウンドが聴けるんですね。
本機に付属するワイヤレストランスミッターを使い、光デジタル出力可能なテレビとつなげば、後はBluetoothを利用して無線で接続が完了。
これだけで、迫力ある2.1chステレオサウンドが再生できます。
本体ボディには2個のフルレンジスピーカーと、それぞれにパッシブラジエーターを1個づつ搭載して、重低音から伸びのある高音まで耳まで届けてくれるんです。
さらに使用するテレビが、同じソニーのBRAVIA XRシリーズなら、DolbyAtomosの立体音響コンテンツを体感可能。
楽しみが広がりますね。
本機が活躍するのは、テレビ映像だけではありません。
Bluetooth5.0に対応していることで、スマホやパソコン・ウォークマンに溜めた音楽ソースも、高音質で楽しめるんです。
ソニーには、360 Spatial Sound Peronalizer(360度空間サウンドパーソナライザー)と言う、ヘッドホンのための立体音響技術があります。
専用のHeadphones Connect(ヘッドホンズコネクト)と言うアプリに入っている、この立体音響技術を使って、リスナー1人1人に特化した臨場感ある音響空間を体験できます。
今までヘッドホンやイヤホンで聴いていたものを、本機に置き換えることで、長時間使っても疲れないリスニング空間を構築できますよ。
またSRS-NS7は、音声マイクを内蔵しています。
リモートワークのオンライン会議で本機を使うと、とても便利です。
首元あたりにスピーカーがある本機ですが、ハウリングが起こらない設計になっていて、会議の途中で音が途切れることもありません。
マイクのON/OFFも、ミュートスイッチを搭載していることで、簡単に自分の声が相手に伝わらないようにできます。
会議も数時間に及ぶと、ヘッドホンやイヤホンを使っていれば、耳が疲れてしまうものですが、本機ならそんな苦痛を感じることはないでしょう。
ただし本体の重さは318gとちょっと重いので、人によっては肩に負担を感じることもあるかも知れませんね。
それでも軽いと言われる、インナーイヤー型イヤホンよりも耳は開放的で、周囲の音が塞がれることなく高音質を楽しめるのは画期的。
スピーカーのメリットと、ヘッドホン・イヤホンのメリットを合わせ持った商品が、本機だと言えるでしょう。
では、実際にSRS-NS7を愛用しているユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているのでしょうか?
いくつかレビューを集めましたので、次の頁をご覧いただきましょう。
ソニー SRS-NS7のユーザーレビュー
★「TVがブラビアではないので、直接Bluetoothで接続している。すぐに接続出来たし、本機の電源を入れるとTVも自動的に繋がる。3Dサラウンドは使用出来ないが、充分にサラウンド感はある。低音も十分出ているしバイブする。銃撃戦なんか音が頭の周りでグルグル鳴っている。ただサウンドバーにはやはり敵うわけもなく、集合住宅やアパート暮らしの方には最高のスピーカーになる。サウンドバーを接続したら騒音トラブルになるので。自分の部屋で1人楽しむ為の物だと思う。」
★「音質等あまり期待していなかったが、必要十分な低音とキレのいい中高音で、思っていたより良くて驚いた。低音は人によっては足りない人がいるかも。headphonesアプリで設定した上でXperiaやiPadと接続し、ArtistConnectionやAmazonMusicにて360RealityAudioを何曲か聴いた。個人的には、認定ヘッドホン(WF-1000XM4/WH-1000XM4)よりも立体的に聞こえて良かった。通信の安定性は、それなりに部屋から離れない限りトランスミッターとの接続で、音が途切れることは無さそうだ。Xperiaとの接続時にはLDACを選択しているが、とくにこちらでも不安定な感じはない。PS4でロストジャッジメントやAPEXを試したが、遅延は気になるほどではない?と感じた。」
★「決して悪い商品ではない。ただ金額と比べた時に、大抵の人はヘッドホンを買った方が幸せになれる。音質なども決して悪くはないが、この金額が出せるなら一定レベルの音質が出るものは買える。立体音響については、それだけを目当てにするのはやめておいた方がいいと思う。たぶん貴方の期待に応えられないと思う。」
★「首元に小さいスピーカーがあるものだと考えると、音質は想像以上だ。ヘッドホンだと考えると、価格のわりに音質悪いかなあって音質だ。遅延は仕方ないが、ちょっとは気になるってくらいだ。低音は頑張って鳴らしているなって感じに、肩でプルプルする。壁が薄いとかで音をあまり出せないけど、ヘッドホンとかは難しいなあってときには最高だ。」
ソニー SRS-NS7の評価・まとめ
SRS-NS7は、以前にはなかった新しい形のスピーカーとして、非常に興味のそそられる商品だと思います。
高音質で立体的な音響を1人で独占できるのは、近未来のAVアイテムとして、これから人気が高まることでしょう。
音質はこのタイプのスピーカーとしては、ハッキリクッキリしたもので、しかも小さいながらもパッシブラジエーターを搭載したことで、ゴキゲンな重低音を再現できます。
本体がやや重いことが少し気にはなりますが、重低音をビビらせることなく再生するには、必要な重量ではないかと私は理解します。
とは言え、本機はあくまでヘッドホン・イヤホンと同種類であり、これらのデメリットを補足したものと捉えるべきですね。
本当ならホームシアターを構築したいのだけれど、自分の置かれた環境ではそれが難しい場合に使うと、満足感を得られるに違いありません。
それとヘッドホン・イヤホンでは、長時間の使用が苦痛と言う人にもおすすめですね。
例えば私の場合で言えば、装着感が良いインナーイヤー型イヤホンでも、3時間以上の使用は耐えられません。
それ以上の時間使うと、耳が痛くなったり耳鳴りが起こってしまうのです。
そんな私のような人なら、このSRS-NS7の使用が有効なのではないでしょうか?
肩や首に多少の負担を掛けたとしても、ヘッドホン・イヤホンよりも快適に迫力あるサウンドを体験できるハズです。
音質をとにかく第一に追求したいなら、大型で密閉型のワイヤードタイプヘッドホンの方が、より満足度は高いと思います。
しかし高音質と快適性を兼ね備えながら、それを1人で独占したい人にとって、ワイヤレスネットバンドスピーカーのSRS-NS7は相応しいと言えるでしょう。
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