小さくてもハイレゾ対応のパッシブスピーカーシステム
「FOSTEX(フォステクス) P804-S」(ペア)
を、レビューで評価してみたいと思います。
10㎝口径のウーファーに新設計バスレフエンクロージャーで、
コンパクトながら豊かで力強い低音を再生。
また、ソフトドームツイーターは、40kHzまで再生可能と
ハイレゾ対応になっており、この2ウェイユニットで構成する
スピーカーシステムになっています。
ちなみに “かんすぴ” とは、”かんたんスピーカー” の略で、
同社のスピーカー組み立てキットシリーズの流れを汲む商品
と言う意味なのだそうです。
なりは小さくても、結構重い2.3㎏の重量で、
大きなエネルギー信号もしっかり受け止めるだけの
実力を秘めているようですね。
では実際に、どんな音質なのでしょうか。
すでに愛用しているユーザーの皆さんのレビューを基に、
P804-Sの魅力を探して評価してみましょう。
★「黒と木目のコントラストが良い感じで、どこに置いても違和感がない。高音はハイレゾを意識しない自然な音。息遣いも自然な中音は、ボーカルも男女ともきちんと表現してくれる。低音は伸びも良いし、深みもある。クラシックもダイナミックだ。特にジャンルを選ぶわけではなく楽しく音楽を聴かせてくれる。」
★「このP804-Sは、ボーカル表現が秀逸。中音はピカイチだ。低音はタップリと出て来るが、エージングしても若干ボワ付いている。この点は下位モデルのP803-Sの方が引き締まっており、同じ音量で聴いた場合でも、P804-Sの方がボワ付いている。総合的に見ると、P803-Sの方に軍配が上がるだろう。」
★「音の分離が良く、各楽器の距離が適度に広がる。音場は結構広い。低音の量はそれほど多くないが、テンポよく弾むため、不思議と不足感は感じない。音像はシャープでありながら、温かみがあって音が硬くない。」
さて、いかがなものでしょうか。
小型ウーファーを採用したスピーカーシステムですが、
エンクロージャーの設計が良く、同クラスの中では低音の
量感は豊かな方だと思います。
裏のケーブル接続部を見ると、きちんとバナナプラグを採用し、
本格的オーディオスピーカーであることが伺われます。
良いのはバスレフポートが底部にあるため、
壁に影響されることが少なく、
設置場所による音の変化が少ないことですね。
低音のボワ付きを感じると言うレビューがありましたが、
私は気にするほどには感じません。
むしろ、スタジオモニター的な、
誇張のない真面目な音ではないでしょうか。
ツイーターは、ハイレゾ音源の音域まで再生が可能ですが、
決してきつい鳴り方ではなく自然な聴きやすさが特徴です。
全体的には中音が一番充実して聴こえるので、
ボーカルが綺麗と言うのは間違いないでしょう。
小型ブックシェルフなのでスケール感豊かな鳴り方ではないですが、
緻密に鳴ることで、スピーカーの前でじっくりと聴き込みたい人
には相応しい2ウェイスピーカーシステムと言えると思います。
もし、さらにスピーカーにリアリティを求めるのなら、
もっと大きなシステムを選ぶか、サブウーファーを追加して
迫力を求めるのが良いでしょうね。
※この商品は現在販売されておりません
コメントを残す