プリメインアンプとAVアンプの違いとは?

 

オーディオ初心者は、オーディオを本格的に始めたくても、
ホームシアターに対応する「AVアンプ」を買うべきか、

やっぱり純粋に音にこだわった「プリメインアンプ」
を選ぶべきか、悩む方が結構多いようですね。

 

悩む理由の1つに、

『AVアンプは機能が多くて便利だが、
プリメインアンプに比べ音質が劣るらしい』

と言う噂(うわさ)にあるようです。

 

では、両者にはそれほど “音質差” があるものなのか、
オーディオ情報屋の私が今回語ってみようと思います。

難しいことは抜きにして、初心者の
あなたに分かりやすくご説明しましょう。




 

CONTENTS

プリメインアンプとは?

 

プリメインアンプとは、ソースの入力を切り替えたり、
音量・音質をコントロールする「プリアンプ」と、

スピーカーを鳴らせるほど信号を大きく増幅する
「メインアンプ」が1つに合体したアンプのこと。

 

メインアンプは別名パワーアンプとも呼ばれ、出力が50Wとか
100Wあるとか言うのはメインアンプの性能で決まります。

こだわりのオーディオマニアは、プリアンプとメインアンプを
別々に購入したりもしますが、かなり高額になり広い設置場所も
必要なので、圧倒的にプリメインアンプの方が売れています。

 

一般的に左1ch・右1chの2chで構成され、
ステレオサウンドを再生します。

信号の入出力を音だけに絞るので、
比較的メカニズムはシンプルです。

 

再生効率に優れたトランジスタ式が一般的ですが、
柔らかくて暖かい音が再現できる
昔ながらの真空管式を好むマニアも結構いるんですよ。

 

AVアンプとは?

 

AVアンプの “AV” とは、
オーディオ・ビジュアルのこと。

家庭で映画館のような迫力ある音像が再現できる、
「ホームシアター」が注目され登場したアンプです。

 

プリメインアンプと違い、5.1chや7.1ch構成となって、
よりリアルな音像を再生できることで、
迫力ある映画鑑賞空間を作ることが可能です。

また、音だけでなく映像信号も扱え、
音と画の両方を同時にコントロールできるので、
映画鑑賞時の使い勝手が良いのが特長。

 

AVアンプはアンプとしての機能だけでなく、
FM/チューナーやハイレゾに対応するUSB DACを内蔵したり、

ワイヤレスネットワーク機能を持った機種が近年多く、
「ネットワークレシーバー」と呼ばれるようにもなりました。

 

何せ、これ1台にあらゆる機能を内蔵していることで、
プリメインアンプと比較すれば、非常に
コストパフォーマンスが高いと言えますね。

 

プリメインアンプとAVアンプの音質の違い

 

ここで誤解のないよう最初に述べておきますが、
AVアンプの音質がプリメインアンプに劣るなんて
ことはありません。

 

ただし、プリメインアンプとAVアンプが同価格なら、
音の違いが出ることは考えられます。

それは、AVアンプは7.1chなどとチャンネル数が多いため、
同じ価格なら1ch当たりのコストが抑えられているからです。

 

まして、先述のように、FMチューナーやタイマー・
USB DACを内蔵したり、各種ワイヤレス機器に
対応する機能までも持っています。

単に音を増幅するだけの機能しかない
プリメインアンプの方が、
音質的に有利なことは容易にお分かりでしょう。

 

プリメイン同志でも、5万円のモデルと20万円のそれでは
当然音の違いがありますが、これと同様だと思って下さい。

 

さらにAVアンプは映像の迫力を後押しするため、
各メーカーは意図的な音付けを行っています。

 

傾向として、低域や高域を強調したり、
音質そのものを硬調にしたりしていますね。

最近のSF映画などは、前後左右から音が迫って来るので、
その迫力を余すことなく再現するには、
ある程度人工的に音付けする必要があるのです。

 

これに対し、プリメインアンプが再生する
レコードやCDの音は、バンドであれオーケストラであれ
音像と関係するものではありません。

 

ピュアオーディオ愛好者は楽器の音やボーカルの声を、
忠実に再現することを多くの方が好むため、
プリメインアンプは余計な色付けをしていないのです。

 

こんなところに、プリメインアンプとAVアンプとでは、
音質の違いが出て来るのですね。

単純に、音質が良いとか悪いとかではないのです。




まとめ

 

では、プリメインアンプとAVアンプ、
どちらを選んだ方が良いのか?

これは結局、あなたの利用のしかた、
音の好みで最終的に自分で決めるしかありません。

 

1台で音も映像もコントロールでき、
ホームシアターにも対応させたい。

また余分に機器を追加することなく、
ハイレゾも楽しんでみたい。

 

そして、何よりも迫力を優先した音質が好みと言うのなら、
AVアンプの方がコストパフォーマンスも良くおすすめです。

しかし、あくまで忠実な楽器等の再現を優先したいなら、
プリメインアンプ中心のオーディオシステムを
構築した方が、きっと後悔することはないでしょう。

 

決め手は、あなたの耳に頼った “音の好み” です。

 

初心者におすすめプリメインアンプとAVアンプ

 

「デノン AVR-X2400H」
ドルビーアトモスに対応し、7.2chサウンドを再生可能なAVアンプ。総合185Wのパワーで、プリメインアンプに負けない音質。

 

 

「ヤマハ RX-V583」
独自の音場創生技術「シネマDSP」により、シネマ再生時の臨場感を高めたAVアンプ。見晴らしの良いサウンドで、映像の迫力を手助けする。

 

 

「パイオニア A-50DA」
キレがあり、躍動感のある低域の再現を目指した、クラスDアンプによるプリメイン。昔みたいなデジタル臭い音がしない、パイオニアの自信作。

 

 

「マランツPM-5005/FN」
奥行きのあるパワフルな味付けの音で、エントリークラスながら比較的大型のスピーカーも立体的に鳴らす実力を持つ。独特の左右対称デザインが高級感をかもし出すプリメインアンプ。

 

 

1件のトラックバック

匿名 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください